2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560163
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内山 知実 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (90193911)
|
Keywords | 気液二相流 / 渦輪 / 気泡プルーム / 可視化 / 数値解析 |
Research Abstract |
1.渦輸の並進運動による気泡の輸送の解明 シリンダ内部の水をピストンで押出して水中に渦輪を射出する際,シリンダ外壁に設置した細管から気泡を連続的に水中に注入し,渦輪の挙動と気泡の運動を解析した.水の速度分布をPIVで測定し,気泡と渦輪をレーザシートで可視化した.その結果,以下の結論が得られた. (a)ピストンの押出しストロークを一定にした場合,押出し速度および注入される気泡の体積流量に応じて,渦輪の挙動と気泡の運動が分類できる. (b)押出し速度が低い場合には,注入された気泡は浮力により上昇するだけであり,渦輪内部に巻込まれない. (c)押出し速度が増すと,渦輪内部への気泡の巻込みが発生する.巻込まれた気泡は,渦輪の併進とともに浮力により上部へ離脱するものも現れるが,押出し速度が高い場合には,渦輪とともにシリンダ直径の5倍以上の距離を上昇(併進)する. (d)気泡の体積流量が低い場合には,気泡の注入数に対する巻込み数の割合が増す. (e)渦輪変位は,気泡の巻込みの影響を受けない. (f)気泡の巻込みにより渦輪直径がやや増大する.半径方向への気泡の運動に起因する.ピストン押出し速度が低い場合すなわち渦輪強度が小さい場合に顕著である. 2.研究成果の発表 過年度に得られた実験およびシミュレーションに関する研究成果について,国内講演会において口頭発表1件,国際会議において一般講演3件と招待講演1件を実施し,国際学術雑誌に論文1編を投稿した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
渦輪と気泡の可視化が順調に進展しており,質の高い解析が実施されているからである.シミュレーションも並行して進んでいることも理由である.
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究は概ね順調に進展しているため,ひき続いて,可視化実験とシミュレーションを並行して実施し,最終年度の研究成果を得たい.
|