2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560205
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
山根 浩二 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (10210501)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ディーゼル機関 / 低圧縮比 / バイオマスエネルギー / 火花放電 / 自着火 |
Research Abstract |
低圧縮比ディーゼル機関における課題である始動性および燃焼安定性の解決法として,研究代表者らが提案したSICI(Spark Induced Compression Ignition)燃焼の利用を試みた.SICI燃焼とは低圧縮比化で長くなった着火遅れをあえて利用し,その間に形成された予混合気中に火花放電を行うことによって,着火の「種」を形成し,それによって着火を誘発する燃焼方式である.前年度までに,圧縮比を18から14に低下させた直噴式ディーゼル機関を用いて,噴射時期,放電時期,当量比などに対するSICI燃焼の成立条件を示した. 当該年度では,機関始動時を想定して低速運転時において,当量比,体積効率,噴射圧力などのパラメータを変化させ,火花放電による着火促進効果が生じる運転条件を実験的に調査した.また,火花放電によって噴霧混合気の自己着火が誘発するしくみを,定容燃焼器を用いて再現し,高速度カメラによって可視化観察することによって,火花放電位置および時期と噴霧の自着火点との空間と時間の相互関係を明らかにした. まず,機関運転試験の結果,機関始動を模擬して,低速で燃料無噴射から過渡的に低負荷相当の燃料を噴射した場合,火花放電により自着火を誘発でき,放電しない場合に比べて速やかに燃焼が開始することが明らかになった.また,定容燃焼器による可視化観察の結果,噴霧が発達し混合気が形成されたのち,火花放電によって微細な火炎核が形成され,その後しばらくしてから噴霧の自着火が点火プラグ付近や噴霧下流部付近から生じることが判明した.このことから,火花放電で形成された自着火の「種」が噴霧によって下流に流され,自着火を誘発していることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)