2012 Fiscal Year Annual Research Report
腐食劣化した高力ボルト継手の耐久性能評価に関する研究
Project/Area Number |
22560483
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
下里 哲弘 琉球大学, 工学部, 准教授 (90452961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有住 康則 琉球大学, 工学部, 教授 (90109306)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 腐食 / 高力ボルト / 残存軸力 / 鋼橋 / 維持管理 |
Research Abstract |
重要な社会基盤施設の一つである橋梁は高度経済成長期に多く建設され,既に供用から40年~50年を経過し,近年,全国の橋梁で老朽化による橋の通行止め,架替え,大規模補修などが行われている.鋼橋の摩擦接合継手の高力ボルトには,腐食劣化が著しく進行しているものが見られる.高力ボルトの腐食原因は,ボルト構造の腐食減肉形状そのものにあり,角が多いボルトネジ部やナット部は塗装膜厚を確保しづらく,飛来塩分も付着しやすいため,局部的に激しい腐食劣化に至ると考えられている.よって腐食した鋼橋の高力ボルト摩擦接合継手に対する耐荷力性能・耐久性能評価を確立するためには,腐食レベルに応じた高力ボルトの残存軸力の評価が急務である. これまでの腐食による高力ボルトの減肉に伴う軸力低下に関する研究は人工腐食モデルであり,実際に腐食劣化した高力ボルト継手に対しての評価ではないため,適切な評価に与えているとは言い難い.本研究では,実腐食した摩擦接合継手の高力ボルトを用いて,その腐食減肉形状と腐食減肉量を測定し,残存軸力の測定を行った.また,腐食減肉に伴う残存軸力の低下メカニズム及び腐食減肉形状が残存軸力に及ぼす影響をFEM解析を用いて検討した.その結果より,残存軸力の大きさは,腐食減肉形状に依存する傾向があり,残存軸力を評価する場合,腐食減肉形状によっては危険側の評価を与える可能性があることを示した.また,座金部近傍の減肉量に着目して評価を行うことで,腐食減肉形状を考慮して減肉に伴う残存軸力の低下割合を評価できる可能性があることを示した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)