2010 Fiscal Year Annual Research Report
降雨と地震の複合作用に対する盛土安定性能評価のための基礎的研究
Project/Area Number |
22560497
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Research Institution | Ashikaga Institute of Technology |
Principal Investigator |
西村 友良 足利工業大学, 工学部, 教授 (00237736)
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Keywords | 不飽和土 / サクション / 加圧膜法 / 水分特性曲線 / 相対密度 / 三軸圧縮試験 / 過剰間隙水 |
Research Abstract |
平成22年度の研究計画項目は3種類の土試料を対象として物理試験、保水性試験、不飽和非排気・非排水三軸圧縮試験(単調載荷試験)である。物理試験は液性限界・塑性限界試験ならびに粒度試験、砂の最小密度・最大密度試験である。呼び名稲城砂の場合、砂分61.6%、シルト分21.0%、粘土分17.4%、液性限界32.6%、塑性限界27.8%。呼び名シルト質土は砂分1.0%、シルト分87。0%、粘土分12.0%、液性限界24.7.6%、塑性限界22.8%であった。豊浦砂の最小密度・最大密度試験を行ったところ砂の最小密度・最大密度試験(JIS A 1224)に明示されている目標値の範囲にあった。豊浦砂の保水性試験では加圧膜法を用いて水分特性曲線を測定した。膜には材質がPolyether sulfone、AEV値が250kPaの微細多孔質膜を使用した。同微細多孔質膜による加圧膜法の方がセラミックフィルターを用いるよりも測定時間の短縮化が実現されかつ測定精度が良い。含水比調整した豊浦砂を静的に締固めて、相対密度を0.39%から73.3%の範囲で供試体を準備し水浸飽和させた後に、20kPa以下のマトリックサクションの制御を行い乾燥・湿潤過程の水分特性曲線を求めた。相対密度が大きくなるほどTransition領域における水分特性曲線の傾きが緩やかになった。特に供試体のAEV値が増大し、両者の関係が直線で示された。また湿潤過程のマトリックサクションがOkPa付近の体積含水率は水浸飽和時の体積含水率に比べて50%以下であった。不飽和単調載荷試験では、初期サクション10kPa、20kPaの不飽和供試体に非排水状態で三軸圧縮試験を行った。基底応力を50kPaと200kPaとした。せん断終了時にはマトリックサクションはゼロまたはゼロを下回る結果が得られた。特にせん断過程中の過剰間隙圧とマトリックサクションの変化に注目した。非排気・非排水状態の方が排気・非排水状態に比べて、過剰間隙空気圧および過剰間隙水圧の増大が顕著で、大きいことが明白になった。
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