2011 Fiscal Year Annual Research Report
温暖化対策と林業活性化に貢献する間伐材を用いた地盤補強技術の開発
Project/Area Number |
22560504
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
吉田 雅穂 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90210723)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮島 昌克 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (70143881)
久保 光 福井県雪対策・建設技術研究所, 環境・建設技術研究G, 研究員 (80470160)
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Keywords | 地球温暖化 / 林業 / 間伐材 / 地盤補強 / 地震 / 液状化 / スギ / 丸太 |
Research Abstract |
(1)福井県における地盤補強工事に関する調査 福井県内の住宅工事における軟弱地盤対策の実施状況に関する調査を行った.その結果,工事の約60%で地盤改良が実施されていることが明らかとなった. (2)スギ丸太打設による地盤補強効果に関する現場実験 小浜市の県道工事を利用して,丸太杭打設による軟弱地盤対策の現場施工実験を実施した.丸太杭の打設前後の地盤においてポータブルコーン貫入試験を行った結果,丸太杭打設から1週間で杭問強度が増加することが明らかとなった. (3)スギ丸太打設による地盤補強効果に関する模型実験 小型土槽内に小浜市で実施している現場実験を模擬した模型地盤を作成し,鉛直載荷試験を実施した.その結果,丸太杭打設地盤では打設後に間隙水圧の消散や土圧が上昇する現象が確認された.また,鉛直載荷試験より,丸太杭打設地盤の鉛直支持力が向上していることが明らかとなり,このことはコーン貫入試験の結果からも確認された. (4)スギ丸太打設による液状化対策効果に関する模型実験 丸太打設による液状化対策を戸建て住宅に適用した場合の有効性に関する模型振動実験を実施した.その結果,地震動継続時間が長くなっても沈下抑制効果が維持されることが明らかとなった.また,既設構造物への対策方法を検討した結果,構造物の周囲に丸太を打設することで構造物の沈下抑制効果が得られることが明らかとなった.また,この効果は,杭頭の固定や,丸太を斜めに打設することで,さらに向上することが確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
福井県内の地盤補強工事と森林経営の実態に関するアンケート及びヒアリング調査が所定の目的を達していない点が不十分と考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度,福井県小浜市において軟弱地盤対策に関する現場実験,千葉県浦安市において液状化対策に関する現場実験が実施される予定である.今後は,これら現場実験の結果を基に模型実験の方向性を検討していく.
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Research Products
(4 results)