2012 Fiscal Year Annual Research Report
河道横断構造物の撤去に伴う河床変動プロセスに関する研究
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22560511
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
武藤 裕則 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (40263157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 浩 京都大学, 防災研究所, 助教 (90452325)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 河川工学 / 河道横断構造物 / 河床変動 / 砂州 / 生息場基盤 / 水理実験 |
Research Abstract |
堰に代表される河道横断構造物の撤去に伴うその周辺地形の変化特性について,前年度に引き続き実験的に検討した.今年度は,「研究の目的」に掲げた研究の焦点のうち(1),(3)および(4)に関連する内容について,徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部に新設した長さ8m,幅1mの鋼製(一部側面ガラス製)長方形断面水路を用いて実験を行った. 新設水路の特徴として,これまでの水路より流積アスペクト比を大きく取れたことが挙げられる.この結果,構造物の撤去前に上流側に形成される砂州は単列と複列の混合形態となった.この状態から構造物を一部撤去した場合,その影響はこれまでと異なり水路全幅には及ばず,撤去幅に応じた河床低下が水路状に上流へ発達し,そこに新たな複列砂州が形成されるなどより複雑かつ不安定な地形となった.また,今回新たに構造物を流下方向に対し斜め45°に設置した場合も検討した結果,部分撤去の横断方向位置によって上流側河床の応答がかなり異なり,基本モードと考えられる砂州が形成されない場合も観察された.以上のことから,より実河川に近い条件での部分撤去に伴う河床の応答特性を示すと共に,撤去前後の砂州スケールの変化が生じたことで同一の流量変動特性に対しても河床地形の不安定性が変化する可能性のあることが示唆された. さらに,新設水路のもう1点の特徴である構造物下流側を移動床としたことに関連しては,撤去部に集中する流れによって構造物の軸方向に対し直角方向に新たな局所洗掘が発生するが,その範囲は最大でも撤去幅(横断方向)×水路幅(流下方向)程度に収まり,それ以外の部分では撤去前の河床位からあまり変化しないことが確認された.以上のことから,下流側河床から見た構造物撤去の可能性とその問題点を示すと共に,河岸との位置関係によって撤去位置を検討することの重要性を示すことができた.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)