2012 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシステムによる温室効果ガス削減のための交通政策の検討
Project/Area Number |
22560533
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
奥嶋 政嗣 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (20345797)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | マルチエージェントシステム / 交通シミュレーション / 温室効果ガス排出削減 / 環境意識 / 出発時刻選択 / エコカー保有 / 環境税 / モーダルシフト |
Research Abstract |
本年度は,これまでに構築したマルチエージェント交通シミュレーションの基本システムを発展させた.具体的な成果としては,以下の点が挙げられる.1)企業を対象として,「ガソリン価格(環境税を含む)」と「車両価格(購入補助金を含む)」に対応したクリーンエネルギー車両(CEV)への買い替えに関するアンケート調査を実施した.企業における低排出車両への更新要因を整理し,意思決定構造をモデル化した.2)企業構成員個人のアンケート調査結果に基づいて,「環境税」の税率設定と「ピークコードンプライシング」の料金額設定に対応し,環境問題に対する意識と社会的相互作用を考慮した通勤交通手段転換モデルを再構成した.経済的インセンティブ政策により徴収される料金額に関しては,「一般化費用」の一部として認識されるモデル構造が適切であることが支持された.また,環境意識の局所的相互作用の構造および通勤交通手段転換モデルと基本システムを組み合わせ,統合型MASモデルを開発した.3)地方都市圏の自動車利用通勤者の出勤時刻決定に関して,始業時刻制約のある通勤者の余裕時間決定モデルおよび始業時刻に制約のない通勤者の出勤時刻決定モデルを再構成して精度向上を図った.4)個別世帯を対象としたクリーンエネルギー車両保有意向調査結果を用いて,CEV保有可能性モデルを再構成して精度向上を図った.現状保有車両の車型や環境意識,車両利用状況などがCEV保有可能性に影響を与えることが検証された.5)社会的相互作用を考慮したCEV保有MASモデルを構成し,CEV保有に関わる要因のつながりを明確にするとともに,局所的相互作用の効果がフィードバックされるフレームを構成して,環境意識を要因としてCEV保有意向を表現できた.また,燃費と走行距離から二酸化炭素排出量を算定するモデルを組み込み,社会全体の排出量をフィードバックする構造を構築できた.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)