2011 Fiscal Year Annual Research Report
強震を受ける室内での人間行動・知覚限界から設計規範を考える基礎的研究
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22560557
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 徹 千葉大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10226855)
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Keywords | 建築構造・材料 / 構造工学・振動工学 / 耐震 / 認知科学 / 防災 |
Research Abstract |
平成22年度末に納入された2次元簡易振動台の性能試験を行ったところ、特定の入力時に予想外の振動が発生することが判明し、その原因究明に半年以上を費やした。当初はモーターから出ている電磁波がリニアスケール(モーターの位置検出器)に悪影響を及ぼしているのではないかとの架台製造元の判断で、防磁カバーを設置したりリニアスケールの設置位置を変えてみたりしたが改善されず、モーター製造元の技術者を呼んで検討した結果、コントローラーのモーターゲインを調整することで振動は収まった。 ところが、今度はそのままだと設定した振動数や変位値に達しないことが判明し、手探りで最適なゲインを探るという作業を地道に行う事になった。この作業にも数ヶ月を要し、結局平成23年度中には当初計画していた官能試験を行うことはできなかった。 ただし、安定した運転のためのノウハウは蓄積することができ、また、拡張載荷台、椅子とスクリーンの設置などは順調に進めることができたので、残された研究期間の中で官能試験を行い、成果をまとめることは可能と考えている。 スクリーンに投影するCGムービーについては順調に製作が進んでおり、他の実験で得られた家具の転倒状況を忠実に再現できるシミュレーション結果を得ることができている。ここで得られた知見である家具と床の摩擦係数や反発係数などを取り込んで、より現実感のあるCGムービーを蓄積し、平成24年度に行う実験に活かしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度末に納入された2次元簡易振動台の安定した運転技術を確立するのに思いの外時間が掛かった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に確立した2次元簡易振動台の運転技術を基に、平成24年度前半に1次元と2次元の比較官能試験を行い、当初の目標である2次元振動の影響評価を行う。
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