2011 Fiscal Year Annual Research Report
季節順応する意匠・構造・設備一体型サステナブル住宅の実証研究
Project/Area Number |
22560590
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
田中 英紀 中部大学, 工学部, 准教授 (00303660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尹 奎英 名古屋市立大学, 芸術工学研究科, 准教授 (80437079)
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Keywords | サステナブル住宅 / ダブルスキン / エネルギー消費実態 / クール/ヒートチューブ / 排熱換気 / 太陽光発電 / 家庭用燃料電池 |
Research Abstract |
本研究は、愛知県に所在する「気象順応型サステナブル住宅」に対して得られた各種実証データから、下記1)~3)の各システムに対するシステム単体の挙動特性やエネルギー性能または室内温熱快適性の評価と、これらを含む建物全体のエネルギー性能評価について検討を行うものである。 1)耐震構造のためのボイドスラブ基礎を利用したクール/ヒートチューブ涼房・換気システム 2)ロールカーテンを用いた簡易ダブルスキン構造による太陽熱換気・通風促進システム 3)建物デザインと一体化した太陽光発電システムの裏面通風促進による発電効率向上度 平成23年度は、上記の実証システムに対して前年度から継続した実測データ取得を行い、特に建物全体のエネルギー性能分析及び、上記1),3)に対する運転2年目の実性能に関して検討を行った。今年度の実測評価項目は下記の通りである。 (1)建物全体の用途別エネルギー消費量の計測と分析(電力使用パターン分析と使用用途分類) (2)建物全体の年間一次エネルギー消費・CO2排出量および削減率の分析 (3)クール/ヒートチューブの挙動特性把握(室内吹出空気温度、室・土壌間の熱流挙動の確認) (4)クール/ヒートチューブの運用適正化に対する性能実証(中間期運用停止の効果検証) (5)裏面痛風式太陽光発電システムの効果検証(発電効率の向上度に対する確認実験) また、クール/ヒートチューブについては、その特異な形体を簡易に表現した新たな数値解析モデルを提案し、解析プログラムのプロトタイプ版を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した実測データの収集、また取得データを基にした種々の分析・評価項目は、この時点で一度、全て項目に対して実施・検討を終えている。また、今年度の大きなテーマであった、クール/ヒートチューブの数値解析モデルの提案についても、解析プログラムのプロトタイプ版を作成し、次年度研究テーマへの準備を完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、運用3年目の実証データを取得し、これまで実施した分析・評価を複数年に亘って行うことにより、評価結果の検証と信頼性向上に努める。また、ボイドスラブ基礎を利用したクール/ヒートチューブについては、その特異な形体を簡易に表現した新たな数値解析モデルを提案し、実測データと比較することでその妥当性評価するとともに、このモデルを用いて適正なシステム計画・設計を行うためのパラメトリックスタディとこれを基にした、計画・設計チャートを提案する予定である。
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Research Products
(4 results)