2012 Fiscal Year Annual Research Report
精密構造制御されたAu―酸化物ハイブリッドナノ粒子の生成と触媒作用の研究
Project/Area Number |
22560664
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
古賀 健司 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (30356969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 宏昭 独立行政法人産業技術総合研究所, ユビキタスエネルギー研究部門, 主任研究員 (40357116)
越崎 直人 独立行政法人産業技術総合研究所, ナノシステム研究部門, 主任研究員 (40344197)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 金ナノ粒子 / 複合ナノ粒子 / ヘテロ接合 / 触媒 / 構造制御 / 電子顕微鏡 |
Research Abstract |
昨年までに、「目玉型」および「ドングリ型」の異形態のAu-Cu20複合ナノ粒子試料を作成し、閉鎖循環反応装置を用いてCO酸化触媒活性を測定した結果、後者の方が著しく活性が高いことが判明した。しかしながら、触媒活性への合金部分の効果に不明点が残り、活性と構造形態との相関を断定するまでに至らなかった。その後、次の実験上の問題も判明した。活性測定では粒子表面の吸着水分子(水酸基)の加熱脱水処理が不可欠であるが、それにより粒子の部分凝集が起こってしまうことである。これを避けるためには、試料を大気に曝さず、粒子生成装置(A)から鎖循環反応装置(B)へ移設し、室温以下で活性測定を行うことが必要である。そのためは、Aの傍に新たなBの設置と改造が必要となったため、触媒活性測定は保留とし、もう1つの目標である、新たなAu-酸化物ハイブリッドナノ粒子の生成に集中した。レーザーアブレーション法と気相中熱酸化処理法を組み合わせ、AuとNi酸化物とのハイブリッドナノ粒子の生成を行った。実験では、研究協力者として平澤誠一氏(産総研)の協力を得た。その結果、NiOのナノロッド先端に半球状のAuナノ粒子が接合した、全く新しい「マッチ棒型」の複合ナノ粒子Au-NiOが均一に生成することが明らかとなった。Au-CoOについても同様な形態が生成することが明らかとなった。なぜNiOやCoOがナノロッド形態になるのかを解朋するために、純粋なNiやCoについて同様な実験を行ったところ、Auが存在しなくてもNiOやCoOのナノロッドが生成した。さらに、酸素濃度を減少させることによって、NiOナノロッドの生成過程を調べた結果、従来とは全く異なる酸化機構により、Niナノ粒子がNiOナノロッドへ変化することが明らかとなった。以上の成果により、特殊形態のAu-NiO複合粒子の触媒活性の研究への礎を作ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Research Products
(2 results)