2012 Fiscal Year Annual Research Report
アフィニティ膜濾過による遺伝子治療用プラスミドDNA精製プロセスの開発
Project/Area Number |
22560746
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片桐 誠之 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00345919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入谷 英司 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60144119)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | プラスミドDNA / アフィニティ / 膜濾過 / リガンド / 吸着 / 脱着 / 精製 / 菌体破砕 |
Research Abstract |
本研究では、スケールアップが可能なプラスミドDNAの精製および濃縮法として膜濾過法に着目し、プラスミドDNAと親和性のあるリガンドを探索するとともに、リガンドと分離膜とを用いるアフィニティ膜濾過法を確立し、プラスミドDNAの精製プロセスを開発することを目的とする。本年度は、ジルコニアビーズによる菌体破砕法の導入、アフィニティ膜濾過条件の確立を行った。従来、菌体内に存在するプラスミドDNAを取り出すために、アルカリ、タンパク質変成剤、酸などを添加して、溶菌等を行い、その後分離操作により溶液として得る手法が用いられてきたが、有害物質を含む様々な薬品を使用したり、一連の操作が煩雑であるという問題があった。本研究において、ビーズ破砕を導入することにより、薬品使用量を大幅に低減でき、簡便な精製プロセスを確立できることを明らかにした。破砕後の懸濁液には様々な物質が含まれているが、リガンドとしてシリカおよび酸化鉄を用いる2段のアフィニティ膜濾過法により精製が可能である。1段目のシリカを用いるアフィニティ膜濾過では、負に帯電したシリカに様々な不純物を吸着させ、ポリアニオンであるプラスミドDNAを濾液として得る。次に、pH 8付近に等電点があり、pH 7以下では正、pH 9以上では負に帯電する酸化鉄を用い、試料液のpH変化によりプラスミドDNAを吸・脱着させる2段目のアフィニティ膜濾過で高精製度のプラスミドDNA溶液を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)