2012 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマス資源を利用したレアメタルの高度分離回収プロセスの創成
Project/Area Number |
22560748
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久保田 富生子 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60294899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 雅宏 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10211921)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | レアメタル / リサイクル / 分離回収 / 吸着 / イオン交換 / バイオマス / 廃棄物 / レアアース |
Research Abstract |
希土類金属は、蛍光体などの発光材料、記憶媒体や自動車モーター用の磁性材料として重要なレアメタルであり、使用済み製品や未利用資源からの分離回収が求められている。 バイオマスは表面に、金属イオンとの高い親和性を示す官能基を有し、条件によりさまざまな金属イオンを認識する。そこで、微生物をこれら金属群の分離媒体として利用するため、大腸菌による水溶液中からの希土類金属の吸着分離特性を検討した。一般に微生物を使う金属の回収には長時間を有するが、大腸菌では数分のうちに吸着平衡に達した。吸着率は、原料水溶液のpHの上昇とともに増大したことから、大腸菌がイオン交換体として機能することが明らかになった。さらに、吸着曲線および、全希土類金属の分離特性から、金属が複数の官能基によって認識されていることが示唆された。反応前後の大腸菌の表面を分光学的に解析し、金属イオン認識に関与する官能基を見出した。金属の吸着特性は、これら官能基を有する抽出剤による抽出特性と類似の挙動を示すことが明らかとなった。官能基を修飾によって逐次ブロックし、その吸着性の変化から、吸着にはカルボキシル基やリン酸基が大きく関与することが明らかになった。全希土類の吸着特性は複雑な変化を見せながら、全体としては重希土類への選択性が高く、金属間の分離性は、低pHで高いことが明らかとなった。このように大腸菌は、イオン交換体としての希土類金属認識機能を有することを明らかにした。 一方、種々バイオマスの吸着特性から、Au、Pd, Ptの吸着は、金属イオンと官能基との錯形成あるいは静電気的相互作用によることが明らかになった。Au選択的な官能基を導入することにより、吸着メカニズムを反映した高性能の分離媒体を創製できることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)