2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22560797
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
今井 康貴 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (90284231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 修一 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 教授 (30404205)
豊田 和隆 佐賀大学, 海洋エネルギー研究センター, 准教授 (10274507)
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Keywords | 渦法 / 波力発電 / 海洋構造物 / 非線形波浪 |
Research Abstract |
近年CO2排出が制限されつつあり、再生可能エネルギーへの変換が進みつつあるが、化石エネルギーと比較してエネルギー密度が低いため、一定量のエネルギーを得るためには広大な敷地面積が必要となる。日本は陸地が狭く沿岸域は既に水産業や工業開発などで占拠されているため、広大な敷地面積を必要とする再生可能エネルギー施設は、浮体構造にして沖合の大水深領域に展開せざるを得ない。浮体式海洋構造物を沖合大水深領域に設置し、安全に施設を運用するためには浮体の動揺や漂流を低減させる必要がある。しかし沖合は沿岸域と比較して海象条件が厳しく、さらに防波堤も造成できないため、構造物自身に動揺および漂流力を低減させるメカニズムを持つ必要があり、本研究ではフィン付き浮体を提案している。 平成22年度は固定翼型フィン付き2次元浮体に波が入射した時に浮体に作用する流体力を求める渦法数値計算プログラムを開発した。流体は粘性流体として考え、粘性無しのポテンシャル流れを境界要素法で解き、それに浮体やフィンから生じる渦の生成・拡散の計算を重畳させる。開発したプログラムで、浮体に働く流体力や渦度の時間的な変化を計算した。 また、平成22年度には計算プログラムの検証実験に用いる強制動揺装置をはじめとした実験装置を購入した。次年度は本装置を用い水中で模型を動揺させ、模型表面から発生する渦の移流および拡散を可視化し、同じ条件の計算結果と比較することによって計算手法の検証を行う。
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