2012 Fiscal Year Annual Research Report
脂肪酸結合タンパク質FABP7による睡眠制御の分子機構の解明
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22570081
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Research Institution | Osaka Bioscience Institute |
Principal Investigator |
永田 奈々恵 公益財団法人大阪バイオサイエンス研究所, 分子行動生物学部門, 研究員 (80390805)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | FABP7 / 脂肪酸 |
Research Abstract |
プロスタグランジンなどの脂質は睡眠調節に関与することが知られている。一方で睡眠は疲労回復や記憶の定着などに重要とされるが、これら睡眠の生理的意義の分子機構は解明されていない。これまでの研究において、マウスの大脳皮質を用いたDNAマイクロアレイ解析やqPCR法によるmRNA発現レベルの解析により、脂肪酸輸送タンパク質であるFABP7の発現が明期と暗期で変動することを見出した。そして、in vitro virus法を用いてFABP7の相互作用タンパク質のスクリーニングを行い、更に、FABP7と候補タンパク質との強制発現細胞やマウス全脳のホモジネートを用いた免疫沈降法により、FABP7とGPM6aとの相互作用を確認した。 平成25年度は、①両タンパク質を強制発現させたCOS7細胞の免疫二重染色において、GPM6aとの共局在により、FABP7の分布が細胞質から細胞膜近傍へ集積することを確認した。②表面プラズモン共鳴法による結合実験により、GPM6a細胞内ドメイン(101-129)とFABP7との結合を認めた。③マウス海馬での免疫二重染色法において、FABP7とGPM6aとの共局在を確認した。④アデノ随伴ウイルスベクターを用いて、マウス神経細胞株Neuro2a細胞にFABP7とGPM6aを過剰発現させたところ、FABP7やGPM6aを単独で発現させた場合はDP2 mRNA発現量が有意に増加したが、両タンパク質を同時に発現させた場合は、DP2 mRNA量に変動はみられなかった。GPM6aはμ-オピオイドレセプターなどのGタンパク質共役型受容体の内在化に関与することが報告されている。これらの結果は、FABP7とGPM6aが神経細胞において相互作用し、機能している可能性を示している。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)