2012 Fiscal Year Annual Research Report
ダッチアイリスにおけるアントシアニン生合成機構の解明とその育種的応用
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22580007
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
藪谷 勤 宮崎大学, 農学部, 教授 (70112414)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ダッチアイリス / アントシアニン生合成遺伝子 / CHS遺伝子 / 5GT遺伝子 / アグロバクテリウム法 / ペチュニア形質転換系統 / DFR遺伝子 / 外花被の白色化 |
Research Abstract |
本年度は、ダッチアイリスにおける新規のアントシアニンおよびフラボンを探索するとともに、アントシアニン生合成遺伝子を単離・解析した。また、既に単離したIhCHS(カルコン合成酵素遺伝子)および5GT(アントシアニン 5-O-グルコシル基転移酵素遺伝子)をアグロバクテリウム法によりペチュニア品種「ブリエッタ・バイオレット」に導入し、形質転換体の獲得を試みた。さらに、ジヒドロフラボノール4-還元酵素(DFR)発現の品種間差異を解明するために、そのゲノム遺伝子および5'上流領域の単離・解析した。 その結果、色素分析により4種の新規のアセチル化C-グリコシルフラボンの存在が推定された。また、アントシアニン配糖化酵素であるUDPラムノース:アントシアニジン3-O-グルコシドラムノシルトランスフェラーゼ(3RT)cDNAホモログ断片(1,297 bp)を新たに単離した。IhCHSまたはIh5GT遺伝子を導入したペチュニア形質転換系統がそれぞれ14系統ずつ得られたが、各系統ともIh5GT遺伝子の1系統を除いた全ての系統においてIhCHSまたは Ih5GT遺伝子の発現は確認されたものの、形態、花色、アントシアニンの種類および量について非形質転換体のブリエッタ・バイオレットと間に明らかな差異は認められなかった。さらに、青紫品種「ブルーダイヤモンド」はプロモーター領域にレトロトランスポゾンが挿入したDFR遺伝子と未挿入のDFR遺伝子の両方を有していたが、白色品種「White Wedgewood」や複色品種「surprise」ではレトロトランスポゾンが挿入したDFR遺伝子のみが検出された。このことから、両品種におけるDFR遺伝子発現の欠損または低下による外花被の白色化はレトロトランスポゾンの挿入によるものと推察された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)