2012 Fiscal Year Annual Research Report
リンゴ果実由来新規多糖の糖鎖微細構造と生理機能の解明
Project/Area Number |
22580023
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
加藤 陽治 弘前大学, 教育学部, 教授 (20194863)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 糖 / 農林水産物 / 食品 / 園芸学 |
Research Abstract |
申請者は,リンゴのガラクトグルコマンナンがヘミセルロース性多糖として存在し,そのオリゴ糖断片がヒト大腸がん細胞(COLO 201)に対して増殖抑制活性を示すことを明らかにした。そこで,種々のガラクトグルコマンナンからオリゴ糖断片を調製し,糖鎖構造とガン細胞に対する増殖抑制効果の相関性について知見を得ることが本研究の目的である。 今年度は,増粘多糖類であるグアーガムおよびローカストビーンガムからオリゴ糖を調製し,ガン細胞に対する増殖抑制活性試験を行った。グアーガムおよびローカストビーンガムにセルラーゼ(メイセラーゼP)を作用させ,BioGel P-2カラムクロマトグラフィーによる分画を行った。得られた各種オリゴ糖画分を用いて,ガン細胞に対する活性試験を行った。ヒト大腸がん細胞であるDLD-1およびCOLO 201を牛胎児血清10%含有RPMI-1640培地で培養し,96ウェルのマイクロプレートに3.0×103 cells/wellとなるように調製した後,37℃のCO2インキュベーターで24時間培養した。続いて各種オリゴ糖画分を1 ウェルあたりの最終濃度が12.5, 25, 50, 100 μg/mlグルコース相当量となるように投与し,24時間培養した。MTT法により生細胞を計測したところ,グアーガムの7~8糖画分に相当するオリゴ糖画分のみに,COLO 201に対する濃度依存的な増殖抑制傾向が認められた。この画分の構成糖組成は,Fuc:Ara:Gal:Glc:Xyl:Man = 0.2:1.2:30.5:12.0:1.8:54.3であり,わずかながらもフコースを含む画分であったことから,前述の活性発現にはガラクトグルコマンナン由来オリゴ糖の他に,共存多糖の関与も示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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