2012 Fiscal Year Annual Research Report
もやし残渣を活用したダイズシストセンチュウ防除法の開発
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22580066
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
豊田 剛己 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30262893)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リアルタイムPCR / Heterodera glycines / 孵化 / 食品廃棄物 / シスト |
Research Abstract |
東京都内のエダマメ栽培圃場において、ダイズシストセンチュウ(SCN)による被害が広がりつつある。多くの消費者が減農薬を要望するため、薬剤に頼らない防除法の確立が求められている。一方、食品製造廃棄物の有効利用も重要な課題となっている。“もやし”生産過程で生じる廃棄物が未利用となっていることから、この資源を用いてセンチュウ被害を効果的に防除する方法を確立することが、本研究の目的である。圃場において5月~9月にかけて、もやし廃棄物を添加し、SCN密度への影響ならびにエダマメ収量への影響を評価した。前年度の結果より土壌温度が20℃以下ではSCN卵は孵化しないことがわかったため、5月の施用時には土壌表面を透明ビニールでマルチした。その結果いずれの施用時期でももやし廃棄物施用によりSCN密度は減少した。一方、もやしを添加していない対照区では、平均地温が18.9℃であった5月では減少しなかったが、6月以降は対照区でも減少した。5月の施用時にはマルチにより土壌温度が平均3.5℃増加しており、この土壌温度の上昇がSCN卵の孵化を促進したと考えられた。5月~8月の施用区において、引き続きエダマメを栽培し収量への影響を見たところ、いずれの時期でも2割~4割の増収が見られた。また、各反復ごとに移植時の密度とエダマメの収量との関係を見たところ、土壌20g中SCN密度が200頭を超えると、収量低下が見られることがわかった。もやしによりエダマメ被害を回避するには、初期密度を200頭以下に抑えることが重要である。本研究により、もやし廃棄物はその施用時期に制約はあるものの、SCNの密度を効果的に減少させエダマメの安定生産につながる有用未利用資源であることが明らかにされた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)