2010 Fiscal Year Annual Research Report
スプライシング調節を応用したコンディショナル・トランスジェニック技術の開発研究
Project/Area Number |
22580101
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
笹川 昇 東海大学, 工学部, 准教授 (70302817)
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Keywords | スプライシング / RNA結合タンパク質 / エキソン / イントロン |
Research Abstract |
本研究では、高等真核生物に広く見られる選択的スプライシングという生命現象を応用して、個体内での遺伝子発現パターンを人工的に調節し、任意の時期、部位で任意の遺伝子発現を可能にする実験系の開発を目的としている。本年度は、本研究目的を実現させるために線虫C.elegansをモデルとした実験系開発を主眼として、この実験系の評価に必須となる、エキソン-イントロン構造を人工的に保持させた組換えレポーター遺伝子(ミニジーン)の確立を目指した。そのために、線虫C.elegansのゲノム配列から、本研究に有用であると思われるRNA結合タンパク質遺伝子と、スプライシングを受ける標的遺伝子、及び、これらの遺伝子を発現させるための遺伝子プロモーター配列を抽出し、それらDNA配列のクローニングを行った。また、これらの配列を用いて人工的なミニジーンを作成するための配列デザインを行った。現在、最終的なコンストラクト作成に向けて実験を進めている。また、これらミニジーンの評価及びスプライシングに関与するRNA結合タンパク質遺伝子の機能評価を行う際に線虫C.elegansの表現型を指標とすることを予定しているため、線虫C.elegansにおけるRNAiの実験系の構築を目的とし、その条件検討を行った。その結果、当該年度中に当研究室におけるRNAiの実験系確立に成功したため、作成中のコンストラクトが出来次第、線虫を用いたミニジーンのスプライシングパターン検出系を確立すると同時に、それに関与する遺伝子のRNAiによる機能追究を行っていく。
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Research Products
(4 results)