2012 Fiscal Year Annual Research Report
ストカスティックモデルを用いた木質構造の地震被害予測に関する研究
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22580182
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
安村 基 静岡大学, 農学部, 教授 (40143408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 滋彦 静岡大学, 農学部, 教授 (40115449)
小林 研治 静岡大学, 農学部, 助教 (90576240)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 建築構造・材料 / 木質構造 / 耐震 / 確率 / モデル化 / 信頼性解析 |
Research Abstract |
わが国で木質構造の耐震設計に一般に適用されている許容応力度設計は、部材や接合部の強度分布の下限値に基づいた設計であるため、部材と接合部の強度分布や靱性のバランスが必ずしも考慮されておらず、地震時に脆性破壊に基づく危険な破壊メカニズムを生じる恐れがある。本研究は、部材や接合部の強度分布や終局性状を考慮した確率的手法を導入することにより、部材と接合部のバランスのとれた設計方法を確立するための基礎資料を提供することを目的とする。 モンテカルロシミュレ―ションおよび信頼性解析により、日本建築学会「木質構造設計規準」による木材の繊維方向加力を受ける曲げ降伏型接合部の降伏モードの推定が妥当であることがわかったが、繊維直角方向の応力を受ける接合部では、木材の破壊確率を想定した設計を行わないと危険サイドの設計となること、またモーメントを伝達する柱・梁接合部においても、確率的手法を取り入れた設計を行わないと、柱の折損など危険な破壊メカニズムを生じる恐れがあることが分かった。CLT(クロスラミネーティド・ティンバー)耐力壁では、耐力壁の破壊が耐力壁脚部接合部または耐力壁同士の継目で発生するため、どちらの接合部が先行破壊するかで、耐力壁の地震時挙動が大きく異なる。そこで、信頼性解析により、各接合部耐力を決定する方法を検討し、耐力壁脚部が先行破壊するものおよび耐力壁継ぎ目が先行破壊する試験体を準備し、破壊モードの検証を行った。その結果、耐力壁継ぎ目を先行破壊させる場合は各接合部の終局耐力をもとに信頼性解析を行ない、耐力壁脚部を先行破壊させる場合は、耐力壁継ぎ目には降伏耐力を、耐力壁脚部の接合には終局耐力を適用して信頼積解析を行うことにより、想定した破壊性状が明確に得られることがわかった。枠組壁工法耐力壁について仮動的加力実験および動的解析を行い様々な地震波が木質構造の応答に及ぼす影響を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)