2010 Fiscal Year Annual Research Report
木材の低速二次元縦切削におけるType?切屑の生成機構の解明
Project/Area Number |
22580184
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
奥村 正悟 京都大学, 農学研究科, 教授 (40109046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 裕子 京都大学, 農学研究科, 研究補佐員 (60506088)
村田 功二 京都大学, 農学研究科, 助教 (00293910)
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Keywords | 木材 / 切削 / 切屑 / 切削型 / Type II / 動き解析 / マイクロフォーカスX線CT / 画像相関法 |
Research Abstract |
本研究は、木材切削におけるTypeIIと呼ばれる切削型は、木材の機械加工で良好な仕上面を得るために必須のものであるが、その生成条件・生成機構は必ずしも明確ではない。そこで、比重の異なる数樹種を用いた低速二次元縦切削を行い、動き解析マイクロスコープによる切屑生成過程の観察、マイクロフォーカスX線CT装置による切屑内部の微小破壊の観察、画像相関法を用いた切れ刃周辺の被削材の応力分布の解析などにより、TypeII切削の生成条件・生成機構を明らかにし、良好な仕上面を得るための切削条件の指針を得ようとするものである。 本年度は、鋭利な切れ刃を有し、その鋭利さを長期間持続できる工具として、逃げ面をCrNでコーティングした特注工具(切削角は20~90°とする)を用意した上で、以下の点について予備的な検討をすることを計画した。 1. 動き解析マイクロスコープによる切屑生成の観察と工具動力計による切削抵抗の同時記録 2. 切屑の計測とマイクロフォーカスX線CT装置による解析 3. 画像相関法による切れ刃周辺の応力解析 そのため、既存の切削装置および工具動力計に装着でき、かつ切削角を20~90°の範囲で調整できる工具を設計し、最終的に工具は刃先角の異なる替え刃を工具ホルダーに装着する方式とし、工具材種は高速度工具鋼、逃げ角はすべて5°とした。ただし、切削角20°の刃物は幾何学的な制約から製作できないため、30~90°で10°刻みの7種類となった。これらの工具は、工具動力計への取付の問題による設計変更などが何度かあったことなどにより、最終的な納入は年度末近くになり、本年度に予定した計画のほとんどは実施できなかった。
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