2010 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の日和見感染症を防除するプロバイオティクスの開発
Project/Area Number |
22580211
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
杉田 治男 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (50139052)
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Keywords | 魚類腸内細菌 / 日和見感染症 / ブロバイオティクス / Aeromonas属細菌 / 細菌叢 |
Research Abstract |
魚類の日和見感染症を防除するプロバイオティクスの開発について研究を実施し、以下の成果を得た。 1 Chromobacterium violaceum CV026株を用いたアシルホモセリン(AHDの検出系を用いて、アユおよびワカサギの腸内細菌叢およびAHL生産菌の分布について検討した。その結果、アユでは、Aeromonas hydrophila,Vibriosp.,Cetobacterium someraeなどが優占した。またワカサギでは、Aeromonas veroniiおよびA.sobriaが優占した。これらの細菌の内、Aeromonas veronii,A. sobriaおよびA. hydrophilaに分類される細菌のみがAHLを生産することが判明した。これらの細菌はいずれも日和見病原菌であることから、Quorum sensing機構がこれらの細菌の病原性発現に寄与していることが強く示唆された。 2 2重寒天法による抗菌活性の検出系を用いて、ナマズ、ソウギョおよびティラピアの腸内細菌叢および抗菌活性保有細菌の分布について検討した。その結果、Citrobacter freundii, Aeromonas veronii,Plesiomonas shigelloidesおよびCetobacterium someraeが2~3魚種で優占したが、Aeromonas 属細菌を中心とする日和見病原菌に対し抗菌活性を有する細菌は主としてナマズ由来のLactococcus lactis であった。
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