2012 Fiscal Year Annual Research Report
海洋無脊椎動物αーガラクトシド結合レクチンの糖鎖依存細胞増殖制御因子としての評価
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22580226
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大関 泰裕 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (70275022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安光 英太郎 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科, 教授 (10182346)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | レクチン / 糖鎖 / 一次構造 / フロンタルアフィニティクロマトグラフィー / アポトーシス |
Research Abstract |
1)ムラサキイガイから新規なa-ガラクトシド結合性レクチン(MytiLec)を発見し、ベロ毒素の受容体であるグロボトリオース(Gb3:Gala1-4Galb1-4-Glc)糖鎖に特異的に結合することをフロンタルアフィニティークロマトグラフィ技術を用いて明らかにした。2)Gb3を発現するリンパ腫細胞に同レクチンを加えると細胞死を起こしたが、Gb3糖鎖を発現していない白血病細胞は殺傷せず、MytiLecはGb3と結合し、直接癌細胞の増殖を抑制することを明らかにした。3)MytiLecの一次構造は従来のタンパク質に報告がない全く新規な配列であることをタンパク化学的に明らかにし、動物レクチンの新たな構造を発見した(Fujii et al., J. Biol. Chem. 287, 44772-44783. 2012)。4)Gb3糖鎖に結合するウニ卵レクチンSUEL構造/ラムノース結合性レクチンファミリーSALをGb3発現リンパ腫細胞に加え、上記の結果と異なり細胞は死なず代わりに多剤耐性トランスポータータンパクの遺伝子発現が抑えられ通常の1/10濃度の抗癌剤で細胞死を起こすことを明らかに出来た(Fujii et al., 31, 15-26. Protein J.2012)。5)組み換えレクチンを安価で大量培養できるマイクロバブル培養法を完成し糖鎖生物学の基盤技術が開発できた(Yasumitsu et al., Protein Pep. Lett. 20, 213-217. 2013)。 これらの結果から細胞表面のa-ガラクトシド糖鎖は、レクチンの結合力の差や、レクチンのサブユニット数の違いにより異なるシグナルが細胞内に送られ、増殖抑制や遺伝子発現調節など多様な働きを行うことが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)