2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590066
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山崎 尚志 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (20271083)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 薬学 / 発生・分化 / 蛋白質 |
Research Abstract |
褐色脂肪組織(brown adipose tissue:BAT)は糖や脂肪を積極的に酸化分解して熱を産生するユニークな脂肪組織である。BATの活性化は肥満防止に繋がると期待されることから、我々はBAT特徴的に発現し、その機能に関与するタンパク質の同定を試みた。その結果、未知のタンパク質(2-88)をコードするcDNAを単離した。これまでに、2-88を前駆脂肪細胞に発現させると脂肪細胞への分化が抑制されること、C末端側に存在するSH3ドメインがダイナミンと結合することを明らかとしている。本研究では生体内(特にBAT)に存在する2-88の検出とその機能の同定を試みた。培養細胞で発現させた2-88を検出可能な特異抗体をこれまでに作製しているので、これを用いてラットのBAT内在性タンパク質の検出をウェスタンブロット法により試みたところ、予想されるよりも若干小さなタンパク質が検出された。これが目的とする2-88かどうか確認するため、免疫沈降法も行ったが、抗体と結合するタンパク質の単離同定には至らなかった。その原因として、BAT内在性の2-88量が極めて少ない可能性が考えられた。 続いて2-88の機能を明らかとすることを試みた。培養細胞に発現させたタンパク質を共焦点レーザー顕微鏡を用いた免疫染色法で観察した結果、そのほとんどは細胞質に不均一に存在し、一部は小胞体やゴルジ体に局在することが示された。タンパク質の機能ドメイン構造に基づいて欠損体を発現させて観察したところ、BARドメインが細胞質への、SH3ドメインが細胞膜周辺への局在に関与する可能性が示された。またダイナミンと共発現させると細胞質に生じた比較的大きな小胞に共局在することが示された。この小胞は初期エンドソームである可能性が考えられ、2-88は細胞膜付近でダイナミンと結合することでエンドサイトーシスに関わる可能性が強く示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)