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2011 Fiscal Year Annual Research Report

脳の発達におけるPDZ分子MAGI-1の性状機能解析

Research Project

Project/Area Number 22590097
Research InstitutionInstitute for Developmental Research, Aichi Human Service Center

Principal Investigator

森下 理香  愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 神経制御学部, 研究助手 (30393135)

Keywords神経栄養因子 / 神経細胞 / アダプター分子
Research Abstract

膜結合性グアニル酸キナーゼMAGI(membrane-associated guanylate kinase with inverted orientation)ファミリー分子として、MAGI-1、MAGI-2、MAGI-3の3種類の分子が知られている。これらのうち、MAGI-2に関しては、神経細胞のシナプスに局在し神経伝達物質受容体と結合することなどが知られているが、MAGI-1の神経組織における機能はほとんど分かっていない。昨年度までに私共は、MAGI-1はPC12細胞のNGF刺激依存的突起伸長を制御すること、p75NGF受容体(p75NTR)と複合体を形成することなどを明らかにした。今年度は、このMAGI-1とp75NTRの結合について詳細な解析を行った。蛍光抗体法によりPC12細胞におけるMAGI-1とp75NTRの局在を解析したところ、細胞の辺縁部位で両分子の共局在が見られた。免疫沈降法により、MAGI-1とp75NTRの結合部位を検討したところ、MAGI-1のN末端側から1番目のPDZドメインを含む領域とp75NTRのC末端側に存在するPDZ結合配列が相互作用していることが分かった。アダプター分子Shcは、高親和性NGF受容体TrkAと会合し、NGF刺激により活性化(リン酸化)されることが知られている。そこで、MAGI-1とShcは結合するか免疫沈降法により検討したところ、両分子の複合体形成が見られた。また、MAGI-1の4番目から5番目のPDZドメインを含む領域とShcのホスホチロシン結合(PTB)ドメインが複合体形成には重要であることが分かった。これらのことからMAGI-1はp75NTRおよびShcと結合し、NGF依存的な細胞内情報伝達経路の活性化を調節することにより突起伸展を制御している可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

これまでの研究期間において、MAGI-1を選択的に認識する抗体を作製することに成功し、ラットにおける組織分布、脳部位における分布、初代培養神経細胞における局在などを解析し、学術論文として公表できるめどがついた。この研究過程で、初代培養ラット後根神経節(DRG)細胞においてMAGI-1は成長円錐(growth cone)に局在し、細胞骨格分子アクチンと一部共局在することを見いだした。この結果からMAGI-1は神経突起の伸長を制御する機能があるのではないかと考えられたため、神経突起の伸長モデルとしてPC12細胞を用いた解析をおこなった。その結果、MAGI-1をノックダウンした細胞ではNGF依存的な突起伸長が抑制されることを見いだした。さらに、その分子機構の解明を目指して研究を進め、MAGI-1がNGF依存的に活性化される細胞内情報伝達分子であるp75NTRおよびアダプター分子Shcと結合することを明らかにしている。この研究課題に関しても、研究期間内に学術論文として公表できる可能性が高いと考えている。
以上のようなことから、本研究は当初の予定と照らし合わせて、おおむね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

1)MAGI-1によるNGF細胞内情報伝達経路の制御
PC12細胞では、NGF刺激によりShc-Ras-Raf-ERK経路の活性化が引き起こされることが突起伸展に重要であることが知られている。そこで、MAGI-1がこの経路の活性化と関連しているか検討する。これまでの研究から、MAGI-1はp75NTRとShcと結合することが分かってきた。そこでまず、MAGI-1がNGF刺激によるShcの活性化(リン酸化)を制御しているか検討する。具体的には、PC12細胞にMAGI-1のノックダウンベクターとGFPタグのついたShcを遺伝子導入し、NGF刺激後5分後あるいは30分後など複数の経過時間後に細胞抽出液を作製し、リン酸化型Shcを選択的に認識する抗体によるウェスタンブロット法によりリン酸化されたGFP-Shcを検出する。さらに、Shcより下流で活性化されるERKの活性化(リン酸化)についても同様に解析する。
2)神経細胞の移動におけるMAGI-1の機能解析
これまでの解析から、MAGI-1が神経細胞の先端部分の成長円錐に局在することが明らかとなったため、MAGI-1は神経細胞の移動にも関与している可能性が考えられる。そこで、マウスをモデル動物として、胎仔期の大脳皮質神経細胞の移動におけるMAGI-1の機能を子宮内胎仔脳遺伝子導入法(子宮内エレクトロポレーション法)により解析する。
主として1)の課題を推進する予定であるが、2)の課題についても鋭意取り組んでいきたいと考えている。

  • Research Products

    (5 results)

All 2011 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] UV-sensitive photoreceptor protein OPN5 in humans and mice.2011

    • Author(s)
      Kojima, D.
    • Journal Title

      PloS One

      Volume: 6 Pages: e26388

    • DOI

      0.1371/journal.pone.0026388

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Functional analysis of Dysbindin, a schizophrenia risk factor, in dendritic spine formation.2011

    • Author(s)
      永田浩一
    • Organizer
      米国細胞生物学会
    • Place of Presentation
      コロラドコンベンションセンター(デンバー、米国)
    • Year and Date
      20111206-20111206
  • [Presentation] 神経突起伸長におけるMAGI-1の機能解析2011

    • Author(s)
      伊東秀記
    • Organizer
      日本生化学会
    • Place of Presentation
      京都国際会館(京都)
    • Year and Date
      20110923-20110923
  • [Presentation] 上皮細胞の極性形成・維持におけるアダプター蛋白質ArgBP2の役割2011

    • Author(s)
      村瀬香奈
    • Organizer
      日本臨床分子形態学会
    • Place of Presentation
      大阪医科大学(大阪)
    • Year and Date
      20110909-20110909
  • [Remarks] 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所

    • URL

      http://www.inst-hsc.jp

URL: 

Published: 2014-07-24  

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