2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590109
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
和田 俊一 大阪薬科大学, 薬学部, 准教授 (30278593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦田 秀仁 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (80211085)
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Keywords | Aib / 膜透過性ペプチド / ヘリックス / 核酸医薬品 / アンチセンス |
Research Abstract |
1. 静電的結合型及び共有結合型ペプチドーアンチセンスオリゴヌクレオチド(A-ODN)複合体の合成 (1) 静電的結合型:TV-XIIaのアミノ酸配列のC-末端側にアミノ基を側鎖にもつリシン残基を数mer結合させ,その側鎖のアミノ基の正電荷性とA-ODNのリン酸に由来する負電荷性を利用し,静電的結合型ペプチド-A-ODN複合体を作製した. (2) 共有結合型:TV-XIIaのアミノ酸配列のC-末端側にチオール基を有したシステインやアミノ基を有したリシンを結合させたTV-XIIaアナログを合成した.またオリゴヌクレオチドについては5’-末端にチオール基やアミノ基を有したA-ODNを受託合成会社に依頼し入手した.これらの官能基を有したペプチドとオリゴヌクレオチドを2価性架橋試薬,N-6-maleimidocaproyloxysucciniimide (EMCS)や2,2'-dithiopyridineを介して,共有結合的にペプチドーA-ODN複合体を合成した. 2. 静電的結合型或いは共有結合型ペプチド-A-ODN複合体の細胞内取り込み 蛍光標識した薄電的結合型と共有結合型複合体をヒト肺がん腺細胞(A549)に作用させ,細胞内移行性を蛍光顕微鏡および蛍光光度計を用いて検討した.その結果,静電的結合型は細胞膜に集積し,細胞内にA-ODNを移行させないことが分かった.一方,共有結合型は細胞膜を透過し,A-ODNを細胞内に移行させることがわかった. 3. Aib含有両親媒性ヘリックスペプチドの細胞膜透過性 Aib残基のペプチド中におけるヘリックス指向性を利用し,Aib含有両親媒性ヘリックスペプチドをデザイン・合成した.このデザインしたペプチドが効率良く細胞膜を透過し細胞内に移行することを明らかにした.
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