2012 Fiscal Year Annual Research Report
薬物代謝酵素の構成的発現に対するアンドロゲンの抑制作用とその機序の解析
Project/Area Number |
22590166
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
小島 美咲 独立行政法人農業生物資源研究所, 家畜ゲノム研究ユニット, 上級研究員 (80355742)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | アンドロゲン / 第II相薬物代謝酵素 / 構成的発現 / 性差 / 肝臓 / IL-1 / Cyp7a1 / PGC-1α |
Research Abstract |
(1) 雄の血中アンドロゲン(Ad)濃度が遺伝的に異なるMeishan (M) およびLandrace (L) とその交配により得られたF1(LMおよびML)を用いて、肝臓の第II相薬物代謝酵素(sulfotransferase (SULT) およびUDP-glucronosyltransferase (UGT))の遺伝子発現量と血中Ad濃度との関連性を検討した。遺伝子データーベースから2種のSULTおよび8種のUGT遺伝子を選択し、real-time RT-PCRで発現量を解析した結果、Ad濃度の高いM, LMおよびMLの雄では 、SULT1A1およびSULT2A1の発現は雌に比較して顕著に低く、逆にUGT1A1, UGT1A6, UGT2B31の発現は雌に比較して2倍程度高いことが明らかになった。また、上記SULTsおよびUGTs遺伝子の発現は、Mの雄を去勢すると雌型、また、Mの雌や去勢したMにAdを投与すると雄型となりSULTsの発現は低下、UGTsの発現は上昇した。Lでは性差および雄の去勢効果は認められなかったが、Mと同様のTP投与効果が認められた。以上より、これら第II相薬物代謝酵素の遺伝子発現にみられる性差は、血中Ad量の差に起因することが示唆された。 (2) マウスの肝臓でのCyp7a1遺伝子の構成的発現は、肝臓中のIL-1量で正に制御され、また、このIL-1量はAd量で制御されることを示唆してきた。そこで、構成的遺伝子発現がIL-1で制御されるCyp7a1の転写調節因子を検索し、候補因子として 昨年度見いだしたSHPとともにPGC-1αを見出した。これまでに得られた結果を考え合わせると、Adは肝臓でのIL-1産生の抑制を介して、PGC-1αの発現を抑制、またSHPの発現を上昇させ、結果Cyp7a1遺伝子の構成的発現を抑制していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)