2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22590602
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
八重樫 由美 岩手医科大学, 医学部, 助教 (90453315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂田 清美 岩手医科大学, 医学部, 教授 (50225794)
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Keywords | 学校保健 / 予防医学 / 健康教育 / 小児肥満 / 地域差要因 |
Research Abstract |
本研究では、肥満傾向児の割合の多い地域(県北地域)と全国平均に近い地域(県中央地域)を対象とし、小児肥満に結びつく具体的な要因を明らかにすることを目的として、小学4年生の身体測定値のデータ収集と児童とその保護者に健康・生活習慣と食習慣に関するアンケート調査を実施した。平成22年度は3校(県北地域2校、県中央地域1校)を対象としたパイロットスタディを行い、児童163名(男子70名、女子93名)、保護者162名(父親10名、母親152名)から回答を得た。肥満度をみると、県北地域では肥満者の割合が14.4%、県中央地域では3.0%(男子:県北地域21.1%、県中央地域6.3%、女子:県北地域102%、県中央地域0%)であり、大きな地域差がみられた。児童のアンケート調査結果より、生活習慣では平日の睡眠時間が7時間未満の割合が県北地域で高く、自宅での勉強時間では、県中央地域の児童の方が県北地域の児童よりも長かった。食習慣では、朝食の摂取割合は両地域ともに高かったが、子どもだけでの朝食は、県北地域で18.6%、県中央地域では13.6%であった。給食の残食では、県中央地域では8割の児童が完食するのに対し、県北地域では6割であった。自分の体や健康への関心では、県北地域の児童の方が、県中央地域よりも考えている傾向がみられた。同様に、健康や病気について知りたいと回答した割合も県北地域の児童の方が高かった。保護者のアンケート調査結果より、成人のメタボリックシンドロームの認知度は高いが、小児のメタボリックシンドロームに関しては約25%が知らなかった。平成23年度の本調査では、両地域の全小学校を対象として、平成22年度と同様の調査を実施し、小児肥満の要因をより詳細に解析する予定である。
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