2011 Fiscal Year Annual Research Report
葛根湯の普通感冒・インフルエンザ重症化抑制効果を検証するランダム化対照試験
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22590650
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
後藤 雅史 京都大学, 健康科学センター, 准教授 (60402955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 孝 京都大学, 健康科学センター, 教授 (10252230)
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Keywords | 東洋医学 |
Research Abstract |
感冒はプライマリ・ケア領域で最も頻繁にみられる疾患のひとつであるが、その治療や予防の方法については確立されていない部分も多い。葛根湯は我が国で最も頻繁に使用されている感冒薬のひとつであり、経験的に感冒の初期に有用であるとされるが、実地臨床のセッティングでその有効性を検証した研究はこれまで行われていない。よって我々は、初期感冒患者に対する葛根湯の投与は重症化を抑制するかどうか、症状は緩和するものの抗炎症作用を持たない総合感冒薬を対照として検討している。 先進国成人は平均して一年に2~3回感冒に罹患し、職場からの離脱の約40%は感冒によることより、公衆衛生的見地に立った場合、その治療法・予防法に関するエビデンスの蓄積が与える影響は甚大である。 平成22年度はプロトコルを作成し、倫理委員会において了承を得た。また冊子型自記式質問票(かぜ日記)やリクルート用ポスターなど、実施に具体的に必要となる資料を作成した。さらに研究実施医療機関を募り、10月より患者を登録しデータ収集を開始した。患者登録、データ収集は平成23年度6月まで継続した。最終的には410人の対象者を登録した。平成23年度はさらに、収集したデータのクリーニングと表計算ソフトへの入力を行い統計解析を開始した。平成24年度は二次エンドポイントの解析やサブグループ解析など、統計解析をさらに進め、論文を執筆、投稿する予定である。また、国際学会を含めた学会発表も積極的に行い、本研究で得られた知見を内外に広く知らしめることに力を注ぐこととなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は2シーズンに渡って参加者のリクルートが必要となることも考えられたが、予想以上のスピードで研究参加者を集めることができた。その後の作業も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は二次エンドボイントの解析やサブグループ解析など、統計解析をさらに進め、論文を執筆、投稿する予定である。また、国際学会を含めた学会発表も積極的に行い、本研究で得られた知見を内外に広く知らしめることに力を注ぐ。
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Research Products
(2 results)