2011 Fiscal Year Annual Research Report
AIHの発症進展へのスルファチド反応性NKT2細胞、インスリン抵抗性の関与の解析
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22590748
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
高橋 宏樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80256403)
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Keywords | 自己免疫性肝炎 / NKT細胞 / 制御性T細胞 / CD4細胞 / CD8細胞 / DAMP受容体 |
Research Abstract |
〓AIH発症時の肝内免疫細胞のDAMP受容体発現 肝炎期、改善期の肝内浸潤DC、CD4、CD8、NKT1、NKT2、TregのDAMP受容体(HMGB1:RAGE、TLR2・4、核酸:TLR9)発現をFACS、RT-PCRにより蛋白、遺伝子レベルで検討した。肝炎期では、CD4、CD8細胞のRAGE、TLR4、TLR9発現の増強を認めたが、TLR2発現の変化はなかった。NKT1、NKT2細胞ではいずれもRAGE、TLR9の発現増強を認めたが、TLR2、TLR4の発現増強は見られなかった。またTregにおいてはRAGE、TLR9の発現増強を認めたが、TLR2、TLR4の発現増強は見られなかった。これらの発現変化は蛋白、遺伝子いずれのレベルにおいても認められ、両者間の差異は見られなかった。 一方、改善期には、CD4、CD8で見られたRAGE、TLR4、TLR9発現増強は減少していた。またNKT1細胞におけるRAGE、TLR9の発現増強が減少したのに対し、NKT2細胞におけるそれら分子の発現増強は維持されていた。TregにおけるRAGE、TLR9の発現増強は維持されていた。 また同じ方法で炎症性サイトカイン(IFNγ、IL-6、IL-17)、抗炎症性サイトカイン(IL-10、TGFβ)による各免疫細胞のDAMP受容体発現への影響を検討したところ、CD4、CD8細胞においてはIFNγによるRAGE、TLR4、TLR9発現増強が見られたが、TLR2発現増強は見られなかった。しかしIL-17はCD4、CD8細胞におけるこれら分子の発現にはなんら影響を及ぼさなかった。一方、IL-10はこれら分子の発現増強を軽減したが、TGFβはなんら影響を及ぼさなかった。 現在、NKT1、NKT2細胞、TregにおけるDAMP受容体発現への炎症性、抗炎症性サイトカインの影響を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した計画の約70%を施行することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に記した予定通り、今後はインスリン抵抗性と免疫動態の関連の解析を行う予定である。
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Research Products
(3 results)