2011 Fiscal Year Annual Research Report
次世代多チャネル高増幅・高分解能心電計のプログラム開発と臨床応用
Project/Area Number |
22590792
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
中居 賢司 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (90146035)
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Keywords | 致死的不整脈 / T-wave current alternans / 心房細動波 / スペクトル解析 / 心室遅延電位 / 大震災 / 遠隔医療 |
Research Abstract |
「研究の目的」本申請課題では、致死的不整脈の発症に関わる心筋の再分極指標(T-wave current alternans)や心房細動波スペクトラムを一元的に解析しうる次世代多チャネル高増幅・高分解能心電計のためのソフトウエア開発を行い、臨床的有用性を検証するものである。 「研究実施」 (1)「187ch SAVP-ECGで稼動するソフトウエア;a.T-wave current alternans(TWCA)二次元機能図、b.心房細動波スペクトル二次元機能図、c.心室遅延電位周波数二次元機能図のプログラムを作成して動作および有用性を検証した。TWCA二次元機能図と心房細動波スペクトル二次元機能図のプログラムについては特許出願(特願209-066882)の審査請求をした。成果については国際誌への掲載(Heart Vessels, 2011)、国際学会での発表(4th APHRS, Fukuoka, 2011)、第75回日本循環器学会での発表(横浜、2011)を行った。 (2)「2011年3月11日に発生した巨大地震・巨大津波に伴うライフラインの途絶により病院設置の医療機器(心電図を含めて)は使用不能の事態に陥った。被災県として緊急医療支援および沿岸部の遠隔地医療支援が必須であり、急遽、新たに災害時対応型プロトタイプ187ch SAVP-ECGの開発を行った。屋外工場業務用とモーバイル型として使用している2機種を科研費で新規購入して、専用のソフトウエアを開発して、停電下でも高増幅・高分解能心電図の記録・解析が可能であることを実証した。現在、特許出願の可能性を検討中である(成果は未発表)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
(1)災害時対応型プロトタイプ187ch SAVP-ECGの開発を行い、停電下でも高増幅・高分解能心電図の記録・解析が可能であることを実証した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度の研究計画 (1)T-wave current alternans(TWCA)、心房細動波スペクトル二次元機能図に加え、新たに作成した心室遅延電位の周波数解析による二次元機能図プログラムのバージョンアップを行う。 (2)心室再同期療法60例で、TWCA、心室遅延電位、再分極指標(Tp-edispersion)の二次元機能図の有効性を検証する。 (3)災害時対応型プロトタイプ187ch SAVP-ECGの事業化(市販モデル)の開発を推進する。
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Research Products
(7 results)