2012 Fiscal Year Annual Research Report
急性好酸球性肺炎におけるオステオポンチン上昇の意義
Project/Area Number |
22590866
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
宮崎 英士 大分大学, 医学部, 教授 (00264333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 稔浩 大分大学, 医学部, 助教 (00528911)
安東 優 大分大学, 医学部, 講師 (20336267)
濡木 真一 大分大学, 医学部, 助教 (50423702)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 急性好酸球性肺炎 / オステオポンチン / 好酸球 / Th1/Th2 / サイトカインネットワーク / CCL19 |
Research Abstract |
本研究では、気管支肺胞洗浄液中のオステオポンチン濃度は、急性好酸球性肺炎だけでなく、慢性好酸球性肺炎、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、アレルギー性肉芽腫症においても有意に高値であることが判明した。特に急性期で高値で、病状の安定化とともに低下することは好酸球性炎症との深い関わりを意味するものと思われる。免疫二重染色では、好酸球とマクロファージにオステオポンチンの発現がみられた。しかしながら末梢血より分離した好酸球を喫煙刺激した際のオステオポンチンの産生亢進は確認できなかった。好酸球性肺炎の病態におけるオステオポンチンに役割を明らかにするために、TSLP(thymic stromal lymphopoietin)、TARC(thymus- and activation-regulated chemokine)との関連について検討した結果、オステオポンチン濃度はTSLP濃度、TARC濃度と正の相関関係を示し、好酸球性炎症を促進する機能をゆうするものと考えられたが、好酸球の遊走、寿命に対するオステオポンチンの作用は確認できなかった。次に、好酸球性肺炎の好酸球炎症の進展機序に関わる分子ネットワークを明らかにするために、樹状細胞の遊走に関する分子(CCL19, CCL21)について検討した。その結果、気管支肺胞洗浄液中のCCL19,CCL21濃度ともコントロール群と比較して好酸球性肺炎では有意に高値であったが,活動期と比較して寛解期に有意に低下したのはCCL19であった。また、喫煙関連好酸球性肺炎1例,薬剤性好酸球性肺炎では、抗原暴露後にCCL19濃度のみ有意な上昇を認めた。免疫染色で樹状細胞とマクロファージがCCL19陽性を示した。一方、CCL21陽性細胞は検出できなかったことから、樹状細胞遊走に関与するリガンドはCCL19と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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