2012 Fiscal Year Annual Research Report
関節リウマチ滑膜線維芽細胞におけるヒストン修飾とDNAメチル化の解析
Project/Area Number |
22591083
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
三村 俊英 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30260491)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | リウマチ学 / エピジェネティクス / 内科 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
滑膜細胞における関節リウマチ(RA)特異的エピゲノム変化を検討した。人工関節置換術施行に際して事前に、口頭および文章により患者本人の同意署名を得た後、手術にて採取されたRAおよび変形性関節症(OA)患者滑膜組織から分離した滑膜細胞(滑膜細胞様線維芽細胞)を用いて、クロマチン免疫沈降を行った。そのサンプルを用いて関節破壊に関与するマトリックスメタロプロテアーゼ群(MMPs)の1-23までのヒストン修飾を検討した。その結果、MMP-3, 7, 9, 13のプロモーター領域においてヒストンメチル化の変化が見られた。これらの変化は、遺伝子転写亢進に働くと推定されるもので、実際にMMP-3, 7, 13ではIL-6依存性に著明な発現亢進を来すことが示された。一方、MMP-9に関しては、OAに比してRAにおいてヒストンメチル化の亢進は見られたものの、IL-6非依存性であった。さらに、同様の手法で、滑膜線維芽細胞のIL-6、IL-8など炎症性サイトカイン産生にヒストン修飾が関与するか検討した。その結果、プロモーター領域におけるヒストンメチル化およびアセチル化が、IL-6ではOAに比してRAで転写亢進に働くと推測される変化が見られた。実際に、は安静状態では変化は無いが、TNF-α添加によってIL-6 mRNAの著明な発現亢進が認められた。さらに、蛋白レベルでもIL-6産生亢進が確認出来た。 これらのエピゲノム的ヒストン修飾は、アセチル化およびメチル化酵素の活性変化によると推測され、現在これらの酵素活性に関して確認を行っている。 上記結果は、日本リウマチ学会などにおいて発表しており、現在投稿準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(26 results)