2012 Fiscal Year Annual Research Report
11q23転座型ALLと、それを維持する骨髄微小環境の生物学的特性と機序の解明
Project/Area Number |
22591153
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
古市 嘉行 山梨大学, 医学工学総合研究部, 医学研究員 (20467137)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 11q23転座型ALL / 微少残存病変(MRD) / FLT3-ligand(FL) / TGF-beta1 / 骨髄ストローマ細胞 |
Research Abstract |
本研究は難治性の11q23転座型急性リンパ性白血病(11q23転座型ALL)が抗がん剤に対しアポトーシス抵抗性を獲得し、微少残存病変(minimal residual disease, MRD)を形成する過程において、FLT3/FLT3-ligand(FL)システム及びTGF-β1-Smadシグナルが関与していることを立証し、そのメカニズムの解明と、MRDの形成に関わる他の分子間相互作用を探索することにより、11q23転座型ALLの治療成績の改善をめざすものである。 我々はこれまで、FLT3を高発現している11q23転座型ALL細胞にFLを添加すると、p27の発現増強とSTAT5の脱リン酸化を伴って、抗がん剤抵抗性のG1期停止が誘導されることを見出し、FLを高発現する骨髄ストローマに接着したALL細胞はFLT3/FL-interactionを介して抗がん剤抵抗性の休眠状態に誘導される可能性を報告した(Cancer Res, 2007)。今期は 1 11q23転座型ALL細胞株におけるFL及びTGF-β1の生物学的特性を低酸素下で検討 11q23転座型ALL細胞株KOCL58を低酸素下で培養すると、FL及び低濃度TGF-β1刺激が協調的に作用し、細胞回転停止と抗がん剤AraCに対するアポトーシス抵抗性が、より顕著に誘導された。 2 低酸素下でのFL及びTGF-β1刺激による11q23転座型ALL細胞の細胞回転停止と抗がん剤抵抗性獲得のメカニズムの解明 p27の発現がFL及び低濃度TGF-β1刺激で協調的に増強された。転写因子FOXOについて、FL及び低濃度TGF-β1刺激による挙動変化を In Cell Analyzerを用いて検討した。結果、FOXOは低酸素化で培養することで、その細胞内局在が核内に移動し、またFL及びTGF-β1刺激により、細胞質へ移動する可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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