2012 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインストームと細胞エネルギー不全の連関―RANBP2を通じた解明
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22591176
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
齋藤 真木子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20225733)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 急性脳症 / 急性壊死性脳症 / サイトカインストーム |
Research Abstract |
急性壊死性脳症の病態としてサイトカインストームが推定されることから、発症のリスクファクターとしてさまざまな急性脳症においてサイトカイン遺伝子多型に着目して検討した。日本人ANE24症例(発症年齢8ヶ月-9歳7ヶ月、男児10例、女児14例)を対象とした。サイトカイン関連遺伝子(IL-1β、IL-1Ra、IL-6、IL-8、IL-10、TNFα)多型を制限酵素断片長多型、PCR増幅及び直接塩基配列解析により解析し、正常日本人対照群と比較した。サイトカイン遺伝子多型:IL-6プロモーター領域の-572G/G(p=0.017)、IL-10プロモーター領域の-627C/C(p=0.002)が有意に高かった。けいれん重積型急性脳症(AESD)と診断された76例(男:女=35:41)平均年齢1歳9ヶ月および熱性けいれん66例を対象の同様の検討ではIL1Bプロモーター領域の-511C/Tでは熱性けいれんで対照より頻度の高いT/T遺伝子型がAESDでは有意に少なかった(p=0.003vs熱性けいれん,p=0.0007vs正常)。IL1RNのイントロン内の繰り返し数の多型分布ではAESD群でRN1/RN1遺伝子型以外の頻度が正常にくらべ有意に高かった(p<0.0001vs正常)。Toll様受容体4(TLR4)の変異は認められなかった。急性壊死性脳症やAESDの病態に、これらの遺伝子多型がどのように関与を明らかにするため、多型によるサイトカイン産生量変化の検討が今後必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)