2010 Fiscal Year Annual Research Report
放射性標識抗体によるチャンネル・トランスポターインビボ画像診断薬の開発
Project/Area Number |
22591372
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Research Institution | Ibaraki Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
島本 直人 (鹿野 直人) 茨城県立医療大学, 保健医療学部・放射線技術科学科, 講師 (80295435)
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Keywords | 中性アミノ酸トランスポーター / ポリクリロナル抗体 / モノクロナル抗体 / 血液脳関門 / 腫瘍細胞 / 放射性標識抗体 / 人工アミノ酸 / トランスポーターイメージング |
Research Abstract |
ヒトゲノムの検索によればチャンネル・トランスポーター遺伝子は、数百あるといわれ、神経疾患やがんをはじめとする種々の疾患との関連性が指摘されているものも多い。近年、チャンネル・トランスポーターのポリクリロナル抗体やモノクロナル抗体が多く開発されてきており、診断・治療に応用できる放射性標識抗体の開発が期待される。 我々は、血液脳関門や胎盤関門に関与する種々の細胞や、多くの腫瘍細胞に発現するとされるアミノ酸トランスポーターのモノクロナル抗体をインビボ画像診断薬に用いる標識抗体として利用することを最終目的として、放射性標識抗体を基礎的に開発することを計画した。本年度は、LAT1を標的にした中性アミノ酸トランスポーターイメージング剤の開発を検討した。放射性標識抗体の評価実験系として、ヒト大腸がん株化細胞DLD-1を移植した担癌マウス等とし、腫瘍組織への集積性を評価することとした。細胞については、リアルタイムPCRにより、注目する主なアミノ酸トランスポーター等およびその補助因子(4F2hc, LAT1, LAT2, LAT3, LAT4, ATA1, ATA2, ASCT1, ASCT2, MCT8, TAT1, B_0AT1等)に対して既に確立した方法で発現を確認した。また、同じ実験系を用いて、いくつかのチロシン誘導体人工アミノ酸の^<125>I-標識体との集積性の比較を行うこととした。 リアルタイムPCRによる絶対測定では、DLD-1においては、4F2hc,LAT1, ATA1, ATA2, ASCT2が高発現していた。また、チャイニーズハムスター卵巣細胞CHO-K1によるアミノ酸輸送系解析から検討した数種類のチロシン誘導体人工アミノ酸のうち^<125>I-4-iodo-meta-tyrosineがアミノ酸輸送系Lに対して高い選択性があることが明らかになった。今後、標識抗体について検討する。
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Research Products
(4 results)