2010 Fiscal Year Annual Research Report
スニップマイクロアレイおよび幹細胞解析に基づく悪性神経膠腫の新規治療法の開発
Project/Area Number |
22591616
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中村 英夫 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (30359963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 敬史 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (90381011)
秀 拓一郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (40421820)
倉津 純一 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20145296)
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Keywords | 悪性グリオーマ / グリオーマ幹細胞 / 遺伝子プロファイリング / スニップマイクロアレイ / 薬剤耐性 / 抗がん剤耐性株 |
Research Abstract |
臨床サンプルから5株の悪性グリオーマの幹細胞樹立が成功した。これらのグリオーマ幹細胞の特徴を遺伝子プロファイリングと培養細胞実験において確立してきている。樹立した幹細胞には、遺伝子プロファイルが異なるいくつかの腫瘍細胞が混在している可能性があるために、できるだけ単一クローンからの継代培養を試みる必要があり、現段階にて培養細胞を希釈し培養している。できるだけ単一クローンから継代、樹立できたグリオーマ幹細胞の細胞株を用いて、ニトロソウレアおよびテモダールという抗がん剤を用いて薬剤耐性かどうかをチェックしている。単一クローンでない場合は、薬剤耐性などにばらつきがでるために、結果が安定しないことに苦慮しており、このため培養条件などを検討し、明らかに薬剤耐性を示す細胞株を樹立することに集中的に取り組んでいる。また、それぞれの抗がん剤に低濃度で暴露させ、人工的に抗がん剤耐性株の樹立を試みている段階である。グリオーマ幹細胞に特徴的な分子に関しも、いくつか同定できており、それらの発現なども臨床サンプルを用いて検討している。それらの分子に関してはその機能解析を行うために、発現ベクターの作成を行い、いくつかの培養細胞にトランスフェクションすることによって、培養細胞の特徴の変化を検討している。現在樹立できている悪性グリオーマの細胞株の中で薬剤耐性株を決定し、今後はプロテオミクスなどの手法により、薬剤耐性に関与する可能性がある遺伝子発現レベルの検討を行う計画である。
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Research Products
(12 results)