2012 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレスと小胞体ストレスが軟骨変性に及ぼす影響とその病態生理に関する研究
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22591659
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
廣瀬 隼 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40433007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水田 博志 熊本大学, その他の研究科, 教授 (60174025)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 軟骨変性 / 酸化ストレス / カルボニルストレス / 小胞体ストレス |
Research Abstract |
【目的】軟骨変性における酸化ストレス、カルボニルストレス、小胞体ストレスの関連性を明らかにするために、平成22~23年度は各ストレスの刺激剤と抑制剤を用いて、軟骨細胞培養系における軟骨細胞代謝とアポトーシスに及ぼす影響を評価した。平成24年度は、生体膝における各ストレスの軟骨変性へ及ぼす影響を検討した。 【方法】5週齢雄Wistar ratの右膝関節内に、酸化ストレス刺激剤としてLipopolysaccharide(LPS,10μg)、カルボニルストレス刺激剤としてGlycolaldehyde(GA,1M)、小胞体ストレス刺激剤としてTunicamycin(TM,5μg)をそれぞれ注入した。1週後と4週後に膝関節を摘出して、PFA固定、脱灰後にパラフィン標本を作製した。PBS(40μl)を関節内注入した群と前十字靱帯切離による変形性膝関節症(OA)モデル群を対象として別に準備した。パラフィン標本から薄切切片を作成し、酸化ストレス、カルボニルストレス、小胞体ストレスを、それぞれ抗8-OHdG抗体、抗AGEs抗体、抗XBP-1抗体を用いた免疫染色により評価した。また軟骨変性度をサフラニンO染色、アポトーシスをTUNEL染色によりそれぞれ評価した。 【結果】薬剤投与1週後に、LPS群、GA群、TM群の8-OHdG、AGEs、XBP-1陽性細胞数がそれぞれ上昇した。しかし4週後にはそれらの上昇はなくなりPBS群との差はなかった。1週後の軟骨変性度は各群間で差がなかったが、4週後にはGA群が有意に上昇した。4週後のTUNEL染色はLPS群とTM群でOA群と同等の上昇を示した。 【考察】生体内で発生した酸化ストレス、カルボニルストレス、小胞体ストレスは、それぞれが軟骨変性を誘導したが、互いの関連性については明らかな傾向は確認できず、さらなる検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)