2012 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージ遊走阻止因子制御による腱・靱帯組織の修復促進に関する研究
Project/Area Number |
22591673
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
遠山 晴一 北海道大学, 大学病院, 准教授 (60301884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 和則 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20166507)
近藤 英司 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60374724)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 靱帯 / 創傷治癒 / 力学特性 / マクロファージ遊走阻止因子 / スポーツ外傷 |
Research Abstract |
(1)10週齢のMIFノックアウト(MIFKO)マウスと野生型(WT)マウスを使用し、両側膝関節内側に1cmの縦切開を加え,マイクロ用メスを用いて内側側副靱帯(MCL)を鋭的に全層切離し、術後はケージ内で自由に歩行させた。MCL損傷作製後7、14、28、および56日に屠殺し治癒過程にあるMCLを摘出し、HE染色を行い光学顕微鏡を用いて以下の定量的評価を行った。MCLの損傷部位を中心に300×300μm2の正方形の中にある細胞数を測定し、その値から100×100μm2当たりの細胞数を算出し、細胞密度と定義した。また損傷部位付近の血管数を算出した。 (2)損傷後7日目では靱帯損傷部位周囲は疎な、配列方向が一定していない線維組織と、多数の小さな円形もしくは、紡錘形の核を持つ細胞で満たされた。WT群の治癒組織の厚みと細胞密度の上昇は、損傷後7日目でピークを迎えるのに対し、MIFKO群では損傷後14日目でピークを迎えた。これらのパラメーターに関して、WT群は損傷後28、56日目でほぼ正常のレベルまで低下するのに対し、MIFKO群は損傷後56日目になっても有意にWT群に対し高値のままであった。 (3)前年度までの研究にて研究者らはMIFKOマウスのMCL損傷損傷後28日目でWTマウスと比較し有意に力学特性の低下し、MIFKOマウスのMCL損傷後にMMP-2とMMP-13の遺伝子発現の低下により起こったことを明らかにしている。これらの知見を総合するとMIFの欠損は、MMP-2とMMP-13の発現の低下により、MCL損傷後の長期にわたり損傷治癒を遅延させ、力学的強度の低下をもたらすことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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