2012 Fiscal Year Annual Research Report
ミダゾラムの樹状細胞に対する抑制作用の分子機序の解明
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22591708
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
後藤 幸子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20276710)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤野 裕士 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252672)
大田 典之 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379162)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ミダゾラム / 末梢性ベンゾジアゼピン受容体 / GABA受容体 / 抗原特異性 / 樹状細胞 |
Research Abstract |
(1)ミダゾラムが抗原特異的な免疫応答の成立を阻害することの解析。骨髄由来の樹状細胞にモデル抗原である鶏卵白アルブミン(OVA)を取り込ませてマウスに投与して免疫し、1週間後にマウスに成立してくるOVA に特異的な免疫応答を比較するという実験系を基本実験系とする。OVA特異的な免疫応答はOVAに対するT細胞受容体トランスジェニックマウスとOVA反応するMHCテトラマーによる染色法を組み合わせた高感度かつ高特異的な検出系を用いた検出法によって解析を行った。結果はミダゾラムで処理した樹状細胞で免疫すると、免疫マウスにはOVAテトラマーの陽性細胞として検出できるOVA特異的なT細胞は減少していることがわかった。すなわちミダゾラムによってOVA特異的な免疫応答の誘導が動物個体レベルで抑制されることが示した。ミダゾラムの免疫応答への影響が個体レベルの生体防御に影響を示すためにOVAを腫瘍抗原とする腫瘍細胞の抑制試験により評価した。OVAに対する免疫応答があればEG7を接種されたマウスはEG7を排除する。ミダゾラムで処理した樹状細胞で免疫したマウスではEG7腫瘍細胞が増大した。この結果からミダゾラムは抗原特異的免疫応答を低下させ、生体防御を低下させることが示唆された。 (2)ミダゾラムの樹状細胞への作用メカニズムの解析。ミダゾラムの作用メカニズムを明らかにするためにGABA受容体作動薬と末梢性ベンゾジアゼピン受容体作動薬に対する樹状細胞の反応を樹状細胞の表面分子CD80, CD86の発現変化で解析した。GABA受容体作動薬は表面分子の発現を変化させなかったのに対して、末梢性ベンゾジアゼピン受容体作動薬は変化させた。今後はsiRNAかshRNAの導入によって末梢性ベンゾジアゼピン受容体遺伝子の発現を低下させた樹状細胞を作成しミダゾラムの作用の分子論的メカニズムを追求する予定である
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)