2010 Fiscal Year Annual Research Report
周閉経期の内分泌・免疫学的変化が閉経後の代謝に与える時間的影響についての検討
Project/Area Number |
22591857
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安井 敏之 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40230205)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苛原 稔 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (20160070)
山本 哲史 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (40346599)
|
Keywords | 周閉経期 / エストロゲン / テストステロン / 性ステロイドホルモン結合グロブリン / インスリン抵抗性 / サイトカイン / anti-Mullerian hormone |
Research Abstract |
平成22年度は、研究実施計画に従って、周閉経期にみられる内分泌学的因子ならびに動脈硬化関連因子について横断的検討を行うとともに、縦断的検討についても開始した。 1)横断的検討として (1)周閉経期にみられる女性ホルモン、男性ホルモンならびにそれらの結合グロブリン(SHBG)の測定を行った。特にSHBGはインスリン抵抗性との関連が示唆されていることから、インスリン抵抗性との関連が注目されているNT-proBNPとの関係を検討し、SHBGがNT-proBNPと相関することを明らかにした。男性ホルモンについては、周閉経期における男性ホルモンの推移についての充分な報告がないため、その推移を測定し、この一部を学会で報告した。 (2)卵巣機能についてanti-Mullerian hormone (AMH)の測定を開始した。40歳前半までの女性であれば測定感度以上の値を得ることができたが、40歳後半になると月経が規則的であってもほとんど測定感度未満であった。周閉経期女性におけるAMHの検討は国内外を通じて行われていないことから、測定を追加して結果をまとめる予定である。 2)縦断的検討として (1)ホルモン補充療法におけるサイトカインの変化については、投与経路によって違いがあり、中性脂肪の動態や静脈血栓症の発生に差があることから、経口と経皮との間での差を検討することとした。その結果・経口と経皮とではサイトカインの種類によってその動態に差がみられること、IL-7についてはいずれも減少することを発見した。本研究の一部は学会で発表するとともに、原著論文として報告した。 (2)周閉経期はエストロゲンの減少がみられるが、急激なエストロゲンの減少のモデルとしてGnRHアゴニストによるサイトカインの影響について検討し、その一部は学会で発表するとともに、論文にまとめている。さらに、自然にみられる閉経でのエストロゲン変化による影響と急激なエストロゲンの減少による変化について、現在データを集積している。
|
Research Products
(10 results)