2010 Fiscal Year Annual Research Report
緊張部型中耳真珠腫の成因・進展機序の解明、予防と手術的治療に関する研究
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22591891
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| Research Institution | Jikei University School of Medicine |
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Principal Investigator |
森山 寛 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (60125036)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 博己 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (60234762)
志和 成紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20235766)
田中 康広 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40266648)
吉川 衛 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (50277092)
内水 浩貴 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00307414)
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| Keywords | 緊張部型真珠腫 / 粘膜再生 / 遺伝子解析 / ガス換気能 / 術後成績 / 表皮増殖機序 / 線維芽細胞 |
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| Research Abstract |
鼓膜癒着や緊張部型真珠腫の手術症例の病体分析や、滲出性中耳炎の長期観察などの検討などの臨床的なアプローチと、細胞培養、分子生物学的手法、遺伝子解析や遺伝子導入によるアポトーシス誘導などの基礎的なアプローチ、さらに中耳粘膜再生に関しては、in vitroのみならず家兎を用いての動物実験からの検討を行った。
術式別の再発率、再発例の病態の分析、成功ならびに非成功例の病態と術式、CTによる術後の含気化程度など、術式ごとの手術成績を分析した結果、真珠腫の病態に合わせた適切な術式選択は再発を防止する上で重要であり、また術後聴力成績にも影響を与えることが理解された。とくに薄片軟骨による鼓室形成術cartilage tympanoplastyは長期的にも鼓膜の再陥凹を認めず、聴力改善も悪くないことが明らかになった。
また線維芽細胞の果す役割について検討したところ、真珠腫進展や真珠腫上皮の活性に上皮下の線維芽細胞が関与することが考えられ、上皮と上皮化組織の相互作用による影響の大なることが理解された。
滲出性中耳炎患児の長期間のfollow upを行い、緊張部陥凹、癒着など鼓膜所見の検討を行い、滲出性中耳炎の罹患と緊張部型真珠腫との関係のあることが理解された。
中耳粘膜の再生に関する検討においては、培養中耳粘膜組織の作成と移植実験に成功した。すなわち家兎の中耳粘膜から三次元的な中耳粘膜を作成し、それを他の家兎に移植し、形態的にも機能的にも正常に近似する粘膜が形成された。
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