2011 Fiscal Year Annual Research Report
ピンポイント照射法を用いた極低侵襲レーザー治療装置の基礎
Project/Area Number |
22591990
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
坂村 律生 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90322106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 勇 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30159082)
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Keywords | レーザー治療 / シュリンクフィッタ / 低侵襲 |
Research Abstract |
血管腫、母斑、刺青等に効果的なレーザー治療の適用範囲を,皮膚深層にまで広げるためには,既存技術の延長だけでは限界がある.新開発のレーザー走査技術「シュリンクフィッタ」を用いることで,極限まで絞り込んだレーザービームを広い患部にわたり走査することが可能となり、かつ、副作用の軽減を図れる可能性がある.本研究では,新技術を用いた高機能・低侵襲レーザー治療器の開発とその効果確認、作用機序を研究目的としている。組み立てた、波長1064n.mでQ-switch付レーザー発信機とガルバノミラーによりfθレンズ(シュリンクフィッタ技術による)を通して,微細に集光されたレーザー光が広い患部の任意の位置に照射できる新しいレーザー治療装置を用いて実験を継続した。刺青を念頭におき、黒の墨汁を用い、ラットの背部に皮膚全層にわたる刺青を作成し、微細に集光したレーザー照射の条件を変えつつ照射した。照射後の肉眼所見を2週間毎日観察記録、その後は1週毎観察記録した。組織採取を照射直後、1週、2週、4週、8週に行い、組織学的に効果判定、副作用判定を行いつつ、至適レーザーパワー、至適照射方法の検討を行った。同時に、サーモグラフィーを用いた実験も行った。これらの検討により、この装置を用いた場合、照射間隔をあける方法により、一度の治療では3回のレーザー照射が可能かつ適切であることが判明した。しかし、予想に反して、目指している、より深い刺青に対しては、効果がいまだ少ないことも判明した。照射条件のさらなる検討を要することが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
より深い部位の刺青治療の効果が、当初予想に比べ十分ではなく、skin fold chamber, TUNEL Assayによる検討等が行えていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
より深い部位の刺青治療を副作用なく行える至適照射条件、至適照射方法の再検討とともに、冷却の併用等など、別な方法の付与による目的の達成も考慮している。
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