2012 Fiscal Year Annual Research Report
アドレノメデュリンの抗菌作用による口腔バイオフィルムの形成抑制効果に関する研究
Project/Area Number |
22592122
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
尾崎 和美 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90214121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯本 浩通 徳島大学, 大学病院, 講師 (60284303)
細川 義隆 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90346601)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | バイオフィルム / アドレノメデュリン / 抗菌ペプチド |
Research Abstract |
関節リウマチの発症・進行の抑制作用や血管新生作用など様々な免疫調節機構に関与するだけでなく,近年,抗菌作用があることも報告されているアドレノメデュリン(Adrenomedullin:以下,ADM)および関連ペプチドを発現する形質転換株(S.gordonii)を前年度に作製した。本年度は,この菌株と口腔細菌(グラム陽性菌:Streptococcus mutans,Streptococcus sobrinus,Lactobacillus casei)を共培養し,これら口腔細菌が産生する不溶性あるいは水溶性グルカンの合成量すなわちバイオフィルム形成量に,本形質転換株が分泌するADMがどのような影響を与えるかを検索した。同時に,象牙質板を本培養系に供することによって形成される象牙質付着不溶性グルカンの合成量についても併せて検索した。その結果,被検菌種の如何に関わらず,また解析対象としたグルカンの種類に関わらず,ADM(13-52)分泌型形質転換株と共培養した場合,ADM(1-52)分泌型の場合に比べグルカン合成量は相対的に低値を示し,ADM(13-52)分泌型形質転換株は口腔バイオフィルムの形成を抑制する能力を有することが示された。また,象牙質付着不溶性グルカンおよびグルカン内細菌に対して行った菌体内外多糖特異的電子染色により,ADM(13-52)分泌型形質転換株と共培養した場合の方が,ADM(1-52)分泌型の場合に比べ,菌体外多糖の網目様構造が疎になり,さらに被検対象としたグラム陽性菌3種のいずれにおいても菌体内多糖顆粒の減少が観察されたことから,バイオフィルム形成抑制の機序の一つとして,菌体内多糖合成の抑制が関与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)