2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22592198
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
伊藤 公一 日本大学, 歯学部, 教授 (90102607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 秀一 日本大学, 歯学部, 講師 (50225942)
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Keywords | 低出力超音波刺激 / 膜性骨化 / 骨再生 |
Research Abstract |
本研究では,低出力超音波刺激に対するメカニズムを解明するために,膜性骨化に対する骨再生に低出力超音波刺激がどのように影響するかに着目し,内側性骨欠損に対する作用について検討した。雄性ラット18匹の頭頂骨部に直径2.7mmの内側性骨欠損を作製し,9匹に術後毎日15分間LIPUS刺激を与え(LIPUS群とし),残り9匹を対照群とした。術後7日,14日,21日,28日にin vivoマイクロCT(R_mCT,理学メカトロニクス,東京)を用いて撮影し,voxel数を計測することで経時的に骨欠損閉鎖率を評価した。統計的検定にはMann-WhitneyのU検定を用いた。また,術後28日に頭頂骨を摘出し,組織学的検討を行った。その結果,観察期間中にラット3匹が死亡し,15匹を評価した。in vivoマイクロCTにおける経時的な評価によると,術後14日にLIPUS群のほうが対照群より骨欠損の閉鎖率が改善傾向(7.0±4.2%vs3.6±2.7%)を示し,術後21日(12.0±4.3%vs5.8±3.3%)および術後28日(18.1±6.7%vs9.8±4.5%)において両群間の閉鎖率に有意差を認めた(p<0.05)。また,組織学的評価によっても,LIPUS群では対照群と比較して,骨膜側により多くの骨芽細胞様細胞を認めた。 本研究より,LIPUS刺激は頭頂骨に作製した内側性骨欠損において,in vivoでも骨再生を有意に促進することが示され,骨再生治療の一手法となり得る可能性が示された。
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Research Products
(1 results)