2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規呼吸器感染症菌検出法の要介護高齢者への応用およびその口腔状況からの検討
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22592348
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
関 みつ子 日本大学, 歯学部, 助教 (20226640)
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Keywords | 感染症 / 細菌 / 高齢者 / 検出方法 |
Research Abstract |
初めに髄膜炎菌の迅速・精確で簡便な定温核酸増幅検出方法(Loop mediated isothermal Amplification method:LAMP法)のプライマーの開発は平成22年度に引き続き行い、ほぼ完成に至った。今後は方法の検討についても順調な進展が期待される。 既に開発終了している肺炎球菌、インフルエンザ菌爽膜型b(以下Hib)のLAMP法を用いた検出プライマーについては、臨床サンプルを用いた検査の正確性についての評価を行い、その有用性が確認された。平成23年度にその成果の一部が海外専門誌に掲載された。現在、さらなる論文発表に向けて準備中である。学会発表は国際学会3件(the International Union of Microbiological Societies 2011 Congress、the 49th Annual Meeting of the Infectious Diseases Society of AmericaおよびThe 8th International Symposium on Pneumococci and Pneumococcal Diseases[ISPPD])、ISPPDにおいてはElite Posterに採択され、口頭発表も行うに至った。さらに国内の学会および研究会2件、海外での招待講演1件を行った。また、開発された検出方法については昨年度の米国特許(Hibの検出方法について)取得に引き続き、本年度においても肺炎球菌の検出方法について米国特許を取得した。さらに国内においても、特許取得を目指し現在活動中である。 高齢者の口腔内状況の調査および解析、また本学の研究協力者である萩原芳幸准教授が中心となって行っている高齢者の口腔インプラントに関する調査、以上2件については静岡県の研究協力機関(静岡県工業技術研究所、静岡県立大学短期大学部歯科衛生学科、静岡県および静岡市歯科医師会)の貢献によって成果を上げ、こちらも現在、論文発表(国内誌2件、国際誌1件)に向けて準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
海外の研究機関(韓国、米国、ベトナム、中国)の共同研究者の貢献によって、開発された検出方法の臨床サンプルを用いた検討が当初の計画以上に進展している。また国内においても、高齢者の口腔からのサンプリングや口腔内状況の調査および解析、また本学の研究協力者である萩原芳幸准教授が中心となって行っている高齢者の口腔インプラントに関する調査、以上2件については静岡県の研究協力機関(静岡県工業技術研究所、静岡県立大学短期大学部歯科衛生学科、静岡県および静岡市歯科医師会)の貢献によって計画以上の進展を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、平成23年度までに行った研究成果についての論文発表(現在約4論文を予定)を行う。また、当初予定していた髄膜炎菌の検出方法は、ほぼ完成に至っている。しかし、同方法の分析特異度を検討するために必要な臨床分離株が本学には存在しないという問題点が存在した。そのため、このたび国立感染症研究所の研究者(細菌第一部・大西真部長、高橋英之主任研究官)の協力を仰ぐこととなった。これによって、今後の髄膜炎菌検出方法の検討についても順調な進展が期待される。
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Research Products
(8 results)