2012 Fiscal Year Annual Research Report
大腿骨近位部骨折の費用および効果に関連している看護援助
Project/Area Number |
22592424
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
近藤 暁子 東京女子医科大学, 看護学部, 准教授 (70555424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 悦子 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00107947)
松田 麗子 中部大学, 公私立大学の部局等, 助手 (30552559)
山口 知香枝 名古屋市立大学, 看護学部, 講師 (70514066)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 大腿骨近位部骨折 / DPC / 看護援助 / アウトカム |
Research Abstract |
医療費の削減のために、診断群別定額支払い方式(DPC)が導入された。先行研究より、大腿骨近位部骨折患者の術後入院期間が短かすぎると、退院後の死亡のリスクが高くなることが明らかになっている。したがって、看護援助により術後早期離床、早期荷重歩行を促し、患者のアウトカムの低下を予防することが必要である。 この研究の目的は、2つの私立一般病院において大腿骨近位部骨折で手術を受けた患者について、1)患者のアウトカムと費用をDPC導入前後で比較する2)患者のアウトカムに関連している看護援助を明らかにすることである。 A病院より346名、B病院より466名が研究対象として該当した。A病院ではDPC導入前後で入院期間や患者のアウトカムに変化はなかった。B病院では入院期間が延長したが、退院時の自立歩行可能であった患者の割合は低下した。2つの病院ともDPC導入前後で死亡率や再入院率に有意な変化はなかった。入院医療費はA病院は有意な変化はなかったが、B病院では有意に増加した。 患者のアウトカムに影響していた看護援助として、離床を促す声掛けを行っていた場合は合併症の発生率が低く、合併症が発生すると術後の入院期間が長かった。荷重をかけることの必要性の説明や、荷重をかけるよう声掛けを行っていた場合は、退院時の歩行能力のみならず、術後3カ月の歩行能力が高かった。離床を促す看護援助は90%の患者に行われていたが、荷重を促す看護援助は50%以下の患者に行われていたのみであった。また、荷重を開始したときに痛みが強いほど退院時の歩行能力が低いことも示された。荷重開始時に鎮痛剤が投与されていたのは40%以下の患者であり、痛みのコントロールが十分行えていないことが明らかになった。したがって、離床前に鎮痛剤を投与して離床・荷重を促す声掛けなどの看護援助を行うことで、患者のアウトカムが向上する可能性ある。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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