2010 Fiscal Year Annual Research Report
看護プロフェッショナリズムの育成をコアとする卒後教育システム試案の開発
Project/Area Number |
22592427
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Kobe City College of Nursing |
Principal Investigator |
澁谷 幸 神戸市看護大学, 看護学部, 講師 (40379459)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 直美 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (70305704)
田村 由美 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (90284364)
中岡 亜希子 千里金蘭大学, 看護学部, 助教 (60353041)
|
Keywords | 看護学 / 卒後教育 / プロフェッショナリズム |
Research Abstract |
平成22年度の目的は、看護プロフェッショナリズムの構成概念の明確化と、看護卒後教育プログラムの分析であった。 社会学、経営学、看護学におけるプロフェッショナリズムに関する研究の文献検討から、看護プロフェッショナリズムは、一般的な専門職の概念との相違を検証する方向で研究され、自律性の促進が最も緊切課題とされている。高度な知識、技術については、看護師のアセスメント能力、患者モニター能力についての専門性が評価されるが、看護実践の中核となる生活行動援助技術について、専門職としての独自性についての議論が進んでいない。これについては、介護職の出現なども相まって、専門的技術としての社会的認識が薄く、看護職者内においても技術自体の衰退が危惧されている。さらに、近年のチーム医療の推進の議論を踏まえた看護プロフェッショナリズムについては議論が少ない。これらの結果から、生活行動援助を含む一般的な看護活動の専門性をチーム医療における他職種との関連から再検討する必要性があることが明確化した。さらに、看護卒後教育プログラムについては、2009年から、新人看護職員研修が努力義務化され、本年は、その導入初年度であり、各施設とも効果的な研修の在り方を模索している段階にある。卒後教育プログラムの分析にあたっては、これらの状況を踏まえ、2011年以降の現状について調査することとした。 以上のことから、2011年は、医療チームの各職種および看護サービス受給者である患者から、看護実践における専門性についての聞き取り調査を行い、先行研究との対比から看護専門職の概念を再検討することとする。
|