2011 Fiscal Year Annual Research Report
保健師実習指導者の役割評価尺度と支援プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
22592549
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小寺 さやか 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (30509617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 清美 神戸常盤大学, 保健科学部, 准教授 (20511934)
中山 貴美子 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (70324944)
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Keywords | 保健師 / 基礎教育 / 臨地実習 / 実習指導者 / 役割 / 尺度 |
Research Abstract |
本研究は、保健師基礎教育の質を担保するために効果的な保健師実習のあり方を検討する一環として、保健師実習指導者の役割遂行状況を定量的に評価できる尺度を開発すること及び実習指導者の支援プログラムを開発することを目的としている。本研究の2年目である今年度は、作成した尺度原案の信頼性・妥当性を検証するため、以下の調査を実施した。 1)対象と方法:全国の都道府県及び政令指定都市の保健所・保健センターに所属し、保健師実習の実習指導者としての経験を有する保健師を対象とした。計509の施設に協力依頼をし、357か所(70.1%)から回答が得られた。そのうち研究協力の同意が得られた281か所(78.7%)の施設に対し、1,467票の無記名自記式調査票を郵送した。回収は、返信用封筒により対象者が個別に投函する方法を用いた。調査期間は、2011年7月から9月であった。 2)結果:計806(55.3%)から回答が得られ、有効回答数は760人(有効回答率51.8%)であった。本研究で作成した「保健師実習指導者の役割自己評価尺度(RPHNCI)」は、『専門職としての価値・信念・スキルの共有」、「学習機会の調整と学習の促進」、「学習意欲と自信の喚起」、「学習環境の構築」、「学生との関係づくり」、「実習指導に向けた準備」6因子34項目から構成され、信頼性と妥当性を有することが確認された。 本研究結果は、学術論文として投稿中である。また、今後国内外の学会(平成24年6月、7月等)で順次発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東北地方太平洋沖地震による行政機能の混乱に配慮するため、全国調査の実施を当初予定より延期した。そのため成果の公表は遅れたが、それ以外は概ね予定通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、作成した尺度の活用可能性についてさらに検討していくとともに、保健師実習指導者の役割に影響する要因を明らかにしていく。さらに、それらの知見を基に、実習指導者を支援するプログラムの検討を行う。その際、支援プログラムに関する国内の関連文献が少ないため、海外での取り組みを参考にする予定である。
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Research Products
(2 results)