2011 Fiscal Year Annual Research Report
保育者の認知的スキルを強化する虐待予防・支援技術向上プログラム開発に関する研究
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22592566
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Research Institution | Seirei Christopher University |
Principal Investigator |
岩清水 伴美 聖隷クリストファー大学, 看護学部, 助教 (60516748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 みちえ 順天堂大学, 保健看護学部, 教授 (50300166)
三輪 眞知子 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (10320996)
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Keywords | 認知的スキル / 虐待予防 / 支援技術 / 保育者 |
Research Abstract |
保育者を対象者として、虐待対応に関わる関係者が協働した虐待予防、支援技術向上プログラムの開発と評価を行うことを目的に2年目の研究に取り組んだ。1年目に作成した「虐待予防、支援技術向上プログラム」(以下プログラム)を「A市虐待予防学習会」で実践し、プログラム評価のための調査に取り組んだ。 プログラム評価のための介入群・比較群の募集は、モデル地区A市の幼児教育課の協力のもとで行い、保育者47名を介入群、41名を比較群とした。調査はプログラム実践の前・直後・2ヶ月後に自己記述式調査を行い、内容は(1)基本事項 (2)虐待に対する一般的知識 (3)虐待への対応 (4)認知的スキルに関する調査 (5)自由記述の79項目を行った。また、プログラム実施直後にはプログラム内容に関する調査もあわせて実施した。 プログラム内容に関する調査の結果(解答者47名)は、『子ども虐待への理解を深めよう』については「大変参考になった」が51.0%、「参考になった」が41.0%であった。『虐待が及ぼす子どもへの影響』は「大変参考になった」47.0%、「参考になった」51.0%、『保護者への支援』は「大変参考になった」58.0、「参考になった」38.%、『子どもへの支援』は「大変参考になった」が60.0%、「参考になった」36.0%、『事例検討』は「大変参考になった」51.0%、「参考になった」47.0%であった。今まで体系的に虐待の研修を受けた者が少なく、研修は参考になったようである。特にグループでの事例検討は、現場の状況におろして考えることができた、他の参加者の見方を聞き自分と違った視点に気づかされた、事例検討の前の学習の理解を深めることができた等の評価を得た。 今後は調査の分析を行い、プログラム実施により認知的スキルが強化できたのか検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「虐待予防・支援技術向上プログラム」の実施は計画通りできている。「虐待に関する一般的知識」「虐待への対応意欲」「自己管理スキル」を成果変数とするプログラム評価を実施中である。
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Strategy for Future Research Activity |
・23年度実施プログラム評価を調査の分析から行い、要保護児童地域推進協議会関係者で検討を加え、「虐待予防・支援技術向上プログラム開発」を行う。 ・虐待ハイリスク児およびその家庭への支援のエンパワメントを目指す、教育プログラムめ整備の提言を行う。
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