2011 Fiscal Year Annual Research Report
地域女性の尿失禁予防における効果的セルフケアの探究
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22592627
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
土屋 紀子 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (90248758)
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Keywords | 女性の尿失禁 / 尿失禁リハビリテーション / 骨盤低筋体操 / ジョーバ他運動 / 花笠ダンベル体操 / バイオフィードバック |
Research Abstract |
女性の尿失禁発症要因は尿道・膀胱炎・妊娠・出産、更年期、ストレスや疾病要因による身体脆弱時、労働・生活習慣の乱れなどの複合関連である。自然の身体反応などの認識と差恥心も絡み地域に潜在化する健康課題である。 目的 尿失禁の一次予防として、骨盤底筋群のセルフトレーニング法の効果を明らかにするために、バイオフィードッバックによるエビデンスベースドプラクティス手法で予防効果を得る。研究方法:研究デザイン: 半実験的デザイン;今年度は一次予防としてのヘルスプロモーション行動を意図した介入研究で尿失禁予防体操(骨盤底筋群引き締め体操)と3つのセレクション(歩行、ジューバ、ダンベル)をそれぞれ履行する対象への介入研究を実践した。 テクニック:フェミスキャン(フィンランド製)による膣収縮力をバイオフィードバック法で確認する。対象:1.10名、平均年齢63.9(SD10.6)歳、2.実践訓練方法 1)膣挿入コーンを各自に手渡し、取り扱い・清潔法について説明、2)トレーニング法の説明;イヤホーンに流れる音声に従って訓練後に自宅にて実践後、計3回、フェミスキャンによる画像表現の形状ラインで骨盤底筋トレーニング状況を自己把握、3)膣収縮状況の画像を解釈・解析、3.倫理的配慮;バイオフィードバックの説明と人体への影響など説明し、IC承諾を得られた対象に実施した。結果:バイオフィードバック波状は回数を重ねるに従い、高さも20%台前後から40%台弱に上昇した。当初、バイオフィードバック波状はノコギリ様に乱れ骨盤底筋運動の会得困難像を見たが、グッツによる自己訓練を実施後、平均で12週間後には参加者全員が骨盤底筋圧は安定化した。波状は平均2倍強に上昇し間欠的な台形波状を描くことができた。考察:高齢者にとって正確な骨盤底筋運動は容易でない事を実感した。尿失禁予防策にはバイオフィードバック法が有効であった。このトレーニング法は専門家不足から普及し難いが、今回、バイオフィードバックによる自己トレーニングによって、尿失禁予防法を実証できた。しかし、この方法ICに限界があり対象数増は望めなかったことが今後の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成22年度から平成23年度にかけて実施した本研究は、バイオフィードバック法を追加した結果、尿失禁予防への健康教育方策のエビデンスベースドプラクティス効果を得ることができたので、対象への研究対応にも効果をあげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の前期に最終の尿失禁予防トレーニング効果を量的・質的研究手法をもって情報を収集し、研究分析評価を行う。当初の計画における参加数はやや期待できなかった。しかし、尿失禁予防教室における地域住民との交流をはかり、この課題における潜在的ニーズの対応策が判明してきている。後期は、研究成果の最終分析を行い尿失禁一次予防策課題について最終報告書にまとめる予定である。
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